文春オンライン

連載サウナ人生、波乱万蒸。

「例えば“裕福なシニア層に宿泊利用してもらう”には…」 北海道でサウナ―注目のイベントを生んだ林社長(46)が語る“サウナと街おこし”

「例えば“裕福なシニア層に宿泊利用してもらう”には…」 北海道でサウナ―注目のイベントを生んだ林社長(46)が語る“サウナと街おこし”

十勝アヴァント#2

2022/03/31
note
 
最高の水質の水風呂
外気浴も空気が澄んでいて気持ちが良い
 

官民が連携して、新しい価値を作り上げることも大切

 林の類まれな巻き込み力。それはサウナを中心とした街おこしで、ついに大ブレイクする。全国のサウナーの注目の的となっているイベント、“北海道アヴァント”の誕生である。

「イノベーションとは、既存のものを連携させることで『新結合』とも言います。違った視点を生み、そして新しい概念に変えていくことだと思うんです。そのためには、官民が連携して、新しい価値を作り上げることも大切です。

 例えば屈足(くったり)湖という場所にはTACという、SUPやラフティングをするアウトドア体験を提供する会社があります。この湖は、冬は凍結するので使われてなかったんです。しかし、フィンランドでアヴァントしたときに、『この湖でもアヴァントを、できるのでは!』とひらめきまして、加藤容崇医師と、湖畔にあるホテル、湯宿くったり温泉レイク・インの社長の後藤陽介さん、あと土井雅史さんというプロのキャンパー、TAC社長の野村竜介さんとでチャレンジしました。

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 北海道アヴァントは今年で4年目を迎え、今年は350人ほどが参加しやっと全国的に認知もされてきた段階です。イベントを重ねるうちに、上富良野には北の聖地、白銀荘があり、外気浴スペースから十勝岳を一望できるなど、どんどん構想が湧いてきて。山サウナの聖地・白銀荘、湖のサウナ聖地・くったり湖、そして、アイヌ語で水の聖地とよばれる清水町には私のグループが400ヘクタールもの土地を所有し、さらに周辺の温泉施設のサウナで一大サウナ圏が出来上がるな、などなど(笑)。