文春オンライン

連載サウナ人生、波乱万蒸。

「単なるバスタオルが極上のダウンのごとく…」 十勝の名家育ちの社長が催す、サウナー注目の“アヴァント”とは

「単なるバスタオルが極上のダウンのごとく…」 十勝の名家育ちの社長が催す、サウナー注目の“アヴァント”とは

十勝アヴァント#1

2022/03/31
note
 

 一面真っ白な銀世界の北海道、屈足湖畔。そこにはバレルやテント、そしてコンクリートの最新型まで、ありとあらゆるモバイルサウナが並んでいる。総勢10台、その光景は圧巻だ。

 
 
 

眼前にひろがる山肌と一面の銀世界

 サウナでガンガンに蒸された後、目の前の湖に降りていく。

 するとそこには湖をくりぬいた穴が待ち構えている。恐る恐るはしごで中に降りると、水温0度の世界が広がり、その冷たさにいささか脳がパニックを起こす。今起こっている究極の交感神経優位状態についていけないのだ。数十秒して湖畔に上がるとバスタオルをかけられる。単なるバスタオルが極上のダウンかの如く感じられ、タオルだけで早くも副交感神経が発動している。

ADVERTISEMENT

 タオルにくるまれたまま、インフィニティチェアに腰を下ろす。不思議と身体は中から暖まり、ぽかぽかしてくる。眼前にひろがる山肌と一面の銀世界。この上なく澄んだ空気を大きく吸い込むと訪れる、自然との一体感。今までいろんなサウナを訪れたが、ここまで自分が自然の一部だと感じられるサウナ体験は他にない。“北海道アヴァント”おそるべし…。(全2回の1回目。2回目を読む)