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「『キラキラネーム=頭が悪い』という偏見が…」18歳で「王子様」から改名した男性の現在――2022年BEST5

赤池肇さんインタビュー#1

genre : ライフ, 社会

note

ーー改名することは誰かに相談したのでしょうか。

赤池 友達数人と学校の先生には伝えました。みんな特に驚くこともなく、「へぇ、そうなんだ」くらいで。

「キラキラネーム=頭が悪い」という偏見

ーー先ほどもおっしゃっていたように、やはり改名を決意した理由は「将来のため」ですか。

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赤池 それもありますし、あとは名前がいわゆるキラキラネームだと「ちゃんと教育を受けていなそう」っていう偏見を持たれやすいんです。

 ネットでもキラキラネーム=親がバカだとか、頭が悪いとか、教育をきちんとしてなそうっていう偏見を持つ人が結構いて。

赤池肇さん 撮影時期は2020年3月 ©読売新聞社

 僕の場合は、母親が積極的に塾に通わせてくれていたので、どちらかというと教育の機会には恵まれていましたし、勉強もそこそこできる方ではあったんですけど、知らない人からすればそんなのわからないですし。初対面だと内面がわからないから、名前や外見などで判断されてしまうじゃないですか。それって若いうちはいいかもしれないけど、将来絶対に困る日が来るだろうなって。

 あとは50代、60代になった時にこの名前のままだと、名乗りづらいよなとも思って。「王子」だけだったらまだ良かったのかもしれないですけど、「様」という敬称がついているので、「王子様」様とダブってしまうこともありますし。そういうのがいろいろ積もり積もって改名を決めました。

人生はそれでも続く (新潮新書)

読売新聞社会部「あれから」取材

新潮社

2022年8月18日 発売

 赤池肇さんについても書かれている、読売新聞の人気連載「あれから」の記事をまとめて収録した新刊『人生はそれでも続く』(新潮社)が好評発売中です。日本初の飛び入学者、「赤ちゃんポスト」に預けられた男児、伝説の「5連続敬遠」を敢行した甲子園投手など、かつて日本中が注目したニュースの「あの人」を追っています。

2022年「ライフ部門」BEST5 結果一覧

1位:30代女性が「敗血症」を発症、医者は「99.9%助からない」と…苦しむ娘を自宅で介護し続けた母親の“後悔”
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5位:「『キラキラネーム=頭が悪い』という偏見が…」18歳で「王子様」から改名した男性の現在
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