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「ジャニーさんにスッとブリーフを脱がされ…」当時は中学3年生、元ジャニーズJr.が回顧する「おぞましい夜の記憶」

『ユー。ジャニーズの性加害を告発して』#3

source : ノンフィクション出版

genre : ニュース, 社会, 芸能, テレビ・ラジオ, 音楽

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 故・ジャニー喜多川氏による性加害を実名・顔出しで告発したカウアン・オカモト氏。その勇気ある行動は、日本社会の巨大な「山」を動かした。

 オカモト氏の告発後、ジャニーズ事務所が設置した「再発防止特別チーム」は約3カ月に及ぶ調査の結果、ジャニー氏による性加害があったことを認定。これを受けて、同事務所は9月7日午後に記者会見を開くと発表した。

 ここでは、オカモト氏の著書『ユー。ジャニーズの性加害を告発して』(文藝春秋)を一部抜粋して紹介。ジャニー氏から初めて性加害を受けた夜をふりかえる。(全4回の3回目/続きを読む

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カウアン・オカモト氏 ©JMPA

◆◆◆

 僕はジャニーさんの青山のタワーマンションの鍵を、いまでも持っている。

 ジャニーさんのお気に入りになると、マンションのカードキーを渡されるのだ。鍵をもらえるジュニアは本当に限られていて、ほぼ全員がその後、デビューしたと言っていい。

 マンションは、『ザ少年倶楽部』などの撮影が行われていてジュニアたちがリハーサル室を使えたNHKからも歩いて行ける距離にある。その最上階の、2つの部屋をひとつに繋げたジャニーさんの自宅は大豪邸だった。円柱に埋め込まれた水槽、ジャグジー、カラオケルーム、ゲーム機が置かれたシアタールーム。まだ10代の子供だった僕たちにとっては夢のような場所だった。

ジャニー氏から渡された「鍵」

 部屋に何日もいると、ジャニーさんから、

「ユー、持っておきな。好きなときに来ていいよ」

 と、さらっと鍵を渡される。ルール的にも、鍵をもらった人は好きなときに勝手に出入りしていいことになる。

ジャニー氏のマンションの風呂はジャグジー付きだった ©JMPA

 鍵を持っていない人がマンションを訪ねるときは、ジャニーさんに前もって一報を入れなければいけない。泊まる人数が多すぎると、寝る場所がなくなってしまうからだ。そんなときは、メールではなく電話をかける。

「ジャニーさん、行っていい?」

「いいよ」と言われる場合もあれば、「ダメ」と断られる場合もある。

 だから、鍵を持っていない人は、(鍵を持たされている)ジャニーさんの「オキニ(お気に入り)」のジュニアからジャニーさんに頼んでもらう、ということもよくあった。

 ただ、ジャニーさんがカードキーのコピーをあまりにたくさん作って渡しすぎたせいで、マンション側から注意も受けたらしい。そのあとは、同じ鍵を数人で使い回すようになった。

 僕が鍵をもらったのは、ジャニーさんの勧めに従って上京したあとだった。