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井ノ原快彦の"論点ずらし"に拍手が起きる異様な会見…首尾よく終えたつもりの彼が残した"致命的な失言"

source : 提携メディア

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井ノ原氏は「一人一社一問」というルールと子どもを盾にした

井ノ原氏はそんな自分たちに有利なルールの下、何度も論点ずらしを行った。例えば「(今回欠席した)ジュリー藤島前社長は、被害者救済委員会に478人(※)もの申し出があったということをなんと言っていたか」というプレジデントオンラインの質問には「ジュリーに関しましては、(自分に)会いたくない人(被害者)もいるかもしれない。ただ会いたいというのであれば、きっちり対話をしていきますと。そう言っておりました」という答えをした。ひとつの性加害事件として国内外に衝撃を与えたその数字の大きさではなく、彼らに対面するかどうかという話にすり替えたのだ。

※補償を求めているのはこのうち325人

論点ずらしの最たる場面は、「(これまでのようなマネージメントを行わず)エージェント契約とする」とした新会社で、井ノ原氏が副社長を務め、現在のジャニーズJr.のような小中学生を含むアイドル候補を育成するという発表について質問されたときだ。白坂和哉氏(フリージャーナリストで政治系YouTuber)の「前社長が多くの少年へ性加害をした事務所の後継組織が、従来どおり未成年の少年を預かって育成するならば、井ノ原さんはジャニー氏の性加害を容認しているように見える」という趣旨の質問に、井ノ原氏は「え? そうですか」「マジですか?」とくだけた口調で反応した。

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「マジですか?」というくだけたコメントで追及を回避

「僕は(事務所の)中にいた人間なので、分からない。違うとは思うんですけども、ジャニーが一人で(ジャニーズJr.に)対面していくことはとても多かったと思います。僕はそれをほとんどしておりません。周りに何人も大人たちがいますし、(中略)いろんな人たちから情報が集まってきます。

それで『彼にはこういうものが合ってるんじゃないか』『じゃあ、ここをもうちょっと伸ばしてあげようよ』とか。それはやっぱり僕も芸能という世界でいろんなことを経験してきましたから、(中略)いろんなアドバイスができると思うんです。なので、その中で今まで僕は(ジャニーズアイランドの)社長としてやってきた。せっかく関係を築いてきたというところで、そのまま僕が新体制になった時も、副社長として、僕は東山さんを支えながら彼らの育成をやっていきたいと思っております」