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井ノ原快彦の"論点ずらし"に拍手が起きる異様な会見…首尾よく終えたつもりの彼が残した"致命的な失言"

source : 提携メディア

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そんな中でも、核心を突く質問をあきらめずに手を挙げ続けた人もたくさんいた。「ジャニー喜多川氏による性加害が、事務所が少年たちを奴隷化する手法として利用されていたのではないか」というIWJ(インディペンデント・ウェブ・ジャーナル)の質問は、東山社長に向けられたものであり、東山社長が「僕は見て見ぬフリをしたと言われたら、それまでだ」と言った後に、井ノ原氏がまたすかさずフォローした。

事務所の組織的な性加害構造について問われると…

「絶対的な支配の中にいたんだと思います。それは巧妙な手口だと思います。だから、僕ら子どもたちが気づかぬうちにそういう支配下にあり、その当時いた大人たちもそういう人がたくさんいたのかもしれません。その本当に得体も知れない恐ろしい空気感というものを僕は知っています。きっと東山さんも知っていると思います。『こうなったらどんどんおかしなことになっていく』というのを肌で感じていると思います。

そして、やっぱり被害者の皆さんは今までやはり声を上げられなかった、それぐらい強いものだったと思います。だから(中略)一人が勇気を出してくれたおかげで何人もの人たちが告発できたんだと思いますし、それを無駄にしてはいけないと思っております」

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つまり井ノ原氏が言いたいことは、ジャニー喜多川氏存命中は「得体も知れない恐ろしい空気感」があり、事務所が「どんどんおかしなことになっていっていた」ことを認めるが、被害者に対しては補償をするので、東山社長の責任は問わず、これ以上ほじくらないでくれということではないか。

井ノ原氏最大の失言「芸能界に向いていない人は活躍できない」

さらに、同日、井ノ原氏と同じグループV6のメンバーであった岡田准一氏が退所することが発表され、「彼とは連絡を取っている。応援したい」とコメントしていたが、そのことを連想したのか、井ノ原氏は最後にこうコメントした。

「タレントたちみんなが(中略)そういう支配の中で被害を受けたから、彼らが活躍して生き残ってきたとはやっぱり僕は思えない。本当に共に死ぬ気で頑張ってきたし、やっぱりすごい奴は本当にすごいなって思います。それは横で見ていて思います。だから生き残ってる、だから芸能界で頑張ってるんだっていうのは、(中略)誰もが実力を認めている部分が大きくあると思います。やっぱり遅かれ早かれ、そこに向いてない、他の世界ではいいかもしれないけど、その世界で向いてない人は、やっぱり長くは活躍できなかった」