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2018/12/30

亡くなる直前に届いたメール

 私が現在『小説宝石』で連載している『2016年の週刊文春』のために、インタビューを頼んだのは今年の6月。約束の昼12時に千代田区二番町のマンションにある仕事部屋に行くと、いきなりワインが出てきたから驚いた。

 私に直接言うことはなかったが、連載担当から、勝谷さんが『2016年の週刊文春』を褒めてくれました、と聞いてうれしかった。

 9月に入ると、肝炎で緊急入院して集中治療室に入ったというニュースがネットで流れて仰天した。数日後、一般病棟に移ったという報道が出たからメールしてみると、短い返事が戻ってきた。

「まだICUです。いつ出られるかは不明」

生まれ故郷・尼崎市の病院で亡くなった ©文藝春秋

 9月28日には、こんなメールが届いた。

「一滴も酒はこれから飲まないので(しかも、黙ってそうする)、何かうまいものでも食べに行きましょう。最初は今日明日で、と別れた妻や海外に出発する直前の娘まで枕頭に呼ばれたのに、なぜか生き延びました」

 これからは一滴も飲まない、という自らの言葉をなぜ裏切ったのか、と責めるつもりは毛頭ない。

 勝谷誠彦は精いっぱい生きたのだ。

 さようなら、勝谷誠彦。

 君は天才だった。