そんなとき“あの人”が新たな燃料を投下
しかしあんなベタな「ざぁます」あるかよという疑念も一方でなくはなく、時間の経過とともに「私は南青山在住ですが住民で反対している人は一部」「私は南青山在住ですがそんな住民説明会あったのも知らない」「私は南青山在住ですがどうやらあれは不動産屋が仕掛けた寸劇だったらしい」など次から次へと新情報が出てきました。「あ、そうなん……」と一旦は行き場を失いかけた燃えるざぁますコンプレックス。そんなところにあの人が、こともあろうにテレビでこんな発言をしたわけです。
「もしも自分のところに(児童相談所が)来るとなった時には引っ越しする可能性あります」
12月19日のフジテレビ『バイキング』でコメンテーターとして登場した松嶋尚美が発したこの一言。「それはあんま知識がわからないから(知識がないから)」と前置きしつつ「親に暴行されてキーッとなってる子がボーンって外に飛び出して暴力振るったり、カツアゲしたりするかもしれない」「学校でもこうやって(拳で頭グリグリ)殴ってくる子がいたんですって。親がその子にしてるから、されたことは悪いとは思わなくて友だちにしたりする」と謎の持論を展開。これはもうスプレー缶120本分のガスが充満してるところで湯沸かし器つけるようなものでした。爆発炎上。
なぜここまで燃えてしまったのか……
そもそもこの事案、何が一体本当のことなのかよく分からないじゃないですか。漠とした「南青山住民」「不動産業者」という存在に、ただ「南青山」というブランドイメージへの複雑な感情だけが暴走し、発酵していった。そこに初めて「顔がわかる」存在が現れたんですよ。顔がわかる人間がはっきりとした「差別意識」を口にした。矛先を失った怒りが、まっすぐに松嶋尚美へと向かう。見える……目が赤い王蟲が一世にキラキラアフロへと向かっているのが見える……。そして私は思いました。松嶋尚美、ついにこの時が来たかと。