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「六本木を愛する方のための、誇り高き価値の創造」
たとえば同じ港区である六本木のタワーマンションを見てみると、この青山ポエムの特殊性がわかる。
ご覧のように「六本木」を前面に押し出している。それにしても「識る」「棲む」といった画数の多い漢字を選ぶあたり、マンションポエムのお手本のようだ。あと「東京を手中にする」という表現はマンションポエムで多用されるもので、これをぼくは「世界征服系ポエム」と呼んでいる。これについてはいずれ別の機会に紹介したい。
「白金」ですら地名を多用している
さらに同じ港区は白金のポエムも見てみよう。
かつてそこに住むマダムが「シロガネーゼ」と呼ばれた地、白金。さすがのハイテンションポエムである。そしてご覧のように当然のことながら「白金」の地名がばんばん出てくる。これらと比べると、先の青山のポエムの特殊性がよくわかるだろう。なんせ「最もヒトの身体に近いところで寄り添うもの。それは布」である。ユザワヤの広告か。もはや青山という街がいかに格調高いかを、ことさら謳う必要もない、ということなのだろう。王者の風格である。