(4)レビューのほとんどが同時期に投稿されている
悪徳業者の多くは、発売直後に大量のやらせレビューを投稿して売上を稼いだあと、悪い評判が広まってくると、型番や発売元を変えるなどリセットを図ります。それゆえ、やらせレビューの投稿は、製品を登録して間もないタイミングで集中的に行われるのが常です。本物のレビュー、つまり悪い評判が出回り始めてからでは意味がないからです。
言い換えると、レビューのほとんどが製品発売直後のタイミングに、短期間に集中して投稿されている製品は、非常に疑わしいと言えます。途中でテコ入れが入る可能性はありますが、本物のレビューがつき始める前に売り逃げするスタイルである以上、スタートダッシュの段階でレビューを投稿しないわけにいかないからです。対策としては、新しい順にレビューを並べて最後のページからチェックしてみる方法が効果的です。
(5)「販売は外部業者、発送はAmazon」である
冒頭に述べたように「prime」マークはもはやそれほど信頼の証というわけではなくなりつつあります。こうした場合に有効なのが、Amazon.co.jpが販売・発送の両方を行っている製品だけを検索対象とする方法です。悪徳業者は販売を自社で行いつつ発送のみをAmazonに委託しているケースが多いため、検索時にこの条件で絞り込めば、一定の信頼が担保された製品だけが検索結果に残ります。
この絞り込みを行うには、検索結果画面の「出品者」で「Amazon.co.jp」にチェックを入れるか、あるいはキーワード検索結果画面のURLの後ろに「&emi=AN1VRQENFRJN5」という文字列をつけます。これは出品者が「Amazon.co.jp」であることを指すパラメータで、これを追加すると、外部業者が出品する製品をごっそりと除外できます。
なおこの方法は、良質な出品者も合わせて除外してしまうリスクがあり、カテゴリによっては山のようにあった検索結果がほぼゼロになってしまう可能性もありますので、検索結果を見ながら、ケースバイケースで使い分けることをおすすめします。
(6)同じメーカーの他製品にも高評価をつけている
かつては「レビューを1件しか書いていないアカウントはやらせ」というTipsがありました。該当製品に高評価をつけるためだけに新規アカウントを大量に作るが故に起こる現象で、この法則自体は今でも通用しますが、最近は他の製品にも当たり障りのないレビューを書いて件数を稼ぐケースが増えており、効果は薄くなっています。
ただしこの場合も、対象製品と同じメーカーの製品に似たような評価をつけるなど、アカウントを使い回しているケースがあり、やらせを見抜くのに役立ちます。またこうした業者は、ライバル業者の製品を貶めるレビューを投稿するケースも多いため、同一カテゴリで集中的にレビューを投稿していて、その中であるメーカーの製品以外はすべて低い評価をつけている場合も、かなり怪しいとみなすことができます。
(7)米Amazon.comでの評価と極端なズレがある
米Amazon.comは、やらせレビューの疑いが濃厚なユーザを数千人単位で凍結したり、提訴まで行ったりと、日本のAmazon.co.jpに比べてやらせレビュー撲滅のための取り組みが一歩先を行っています。そのため、同じ製品が米Amazon.comでも販売されている場合、そちらでの評価と極端なズレがないか、チェックするのは有効な方法です。
この方法は、海外で売れなくなった製品を日本に持ち込み、新発売の製品に見せかけて在庫処分を行う業者を見抜くのにも効果があります。手間はややかかりますが、購入したい製品の候補がある程度絞れた段階で試すと、うっかりハズレを引くのを回避するのに役立ちますので、ぜひ試してみてください。