近年やらせレビューが激増し、もはや製品につけられた星の数だけでは、製品の良し悪しが判断できなくなりつつあるAmazon。やらせレビューを行う悪徳業者の手口も日々アップデートされており、一昔前までは怪しい製品を見抜く方法として通用したTipsが、いまでは逆手に取られていることもしばしばです。
例えば、かつては信頼の証と言われた「primeマーク」も、大量の評価用アカウントを使って自らの店舗に高い評価を付けるなどの作業により、比較的簡単に取得することが可能であるため、むしろユーザを騙すのに効果的な手口になりつつあります。
また、こちらもレビューの真贋を見分けるのに役立つとされていた「Amazonで購入」マークも、息のかかったユーザに実際に製品を発送しないまま出荷扱いとしたり、購入後に別ルートで返金して補填するなどの手口により、確実なTipsとは言えなくなりつつあります。
今回は、そんなやらせレビューが横行するAmazonにおいて、現段階で有効な、「おかしなレビュー」を見分けるための7つのTipsを紹介します。
(1)評価が「5」もしくは「1」に大きく偏っている
やらせレビューは、自社製品の評価を上げる目的か、競合製品の評価を下げる目的、そのいずれかで行われますが、前者ならば最高点である「5」が、後者であれば最低点の「1」がつけられます。わざわざやらせを行いながら、効果が薄くなる「4」「3」「2」を敢えてつける可能性は、まずないと言っていいでしょう。
そのため、レビューが「5」もしくは「1」に大きく偏った製品は除外するとともに、レビューの内容を読んで判断する時も「4」「3」「2」のレビューだけを対象とすれば、有益な情報を得られる確率が高くなります。ただし書籍や動画など、多くのユーザがこぞって絶賛することが多いカテゴリでは、この法則が当てはまらない場合もあります。
(2)どのレビューも文字数が横並びである
クラウドソーシングなどを使ってやらせレビューのサクラを募集する際は、おおよその文字数が指定されます。指定以上の分量を書いても報酬は変わらないため、こうしたやらせレビューでは「どれも100字程度」「どれも5行分」といった具合に、文字数が横並びになる傾向があります。
こうしたレビューが連続して、かつ短期間(後述)に投稿されているレビューは、怪しい製品と見なすことができます。全文が表示できず省略されるほど長いレビューは、それが高評価であれ低評価であれ、それなりに信頼できると見てよいでしょう。
(3)名前がいかにもな日本人名である
かつてはやらせレビューの多くは日本語がおかしく、ネイティブの日本人が見るとすぐに見分けられるものばかりでしたが、最近は自然な日本語で書かれているケースも増え、一筋縄では見抜けないこともしばしばです。こうした場合に有効なのが、“いかにも”な日本人らしい投稿者名のレビューが多い製品を除外する方法です。
やらせレビューでは、親近感を抱かせるためか、「日本人の著名な苗字」+「無難な下の名前」をランダムに組み合わせた日本人名を使うケースが散見されます。しかしレビュー投稿に本名を使う日本人はほぼ皆無ですので、いかにもな日本人名によってレビュー欄がまるでクラス名簿のようになった製品は、候補から外したほうが無難です。ただし最近はこのTipsも徐々に通用しなくなりつつあり、後述の投稿時期を見る方法と組み合わせることをおすすめします。