「女の幸せ」とは一体なんなのでしょうか。私の知ってる「女の幸せ」は角川博が歌う『女のしあわせ』なのですが大丈夫でしょうか。「命までもとあなたに捧げた恋なのに」「わたしのどこがそんなにいけないの」「みんなあなたに合わせてきたんじゃないの」という、メンタル好不調の波が激しめの女性から送られてくる、スクロールしてもスクロールしても終わらない長文LINEみたいな世界観の歌ですが大丈夫でしょうか。

 さて、平成も終わろうとするこの2019年になぜ角川博のことを考えなければならないのかといえば、朝の情報番組『スッキリ』にて、コメンテーターのRIKACOさんが発したこんなお言葉があったからなんです。

「やっぱり結婚してほしいな~。今まで選手としてすごい大変だったから、今度は結婚してお子さん持って、これだけやっぱりすごい色んな経験してきてるから、旦那さんにもすごい最強のサポートすると思うし。子育てもすっごい楽しみ! どんな子育てするんだろうと思って」

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「やっぱり結婚してほしいな~」とRIKACO ©getty

「人の幸せ勝手に決めるなや」と炎上

 女子レスリング絶対王者と言われ続けてきた吉田沙保里さんの引退発表を受け、「霊長類最強女子なのに素顔は可愛らしい」という擦り尽くされたエピソードが紹介され、「これからどんな活動をしていくのか」ということに話が及んだ際に、しみじみこう語り出したRIKACO閣下。やっぱり閣下くらいになると、たとえギネス記録保持者の国民栄誉賞アスリートでも「悩める後輩」になっちゃうんだな……サラサーティコットン100……と軽い尿もれに襲われました。

五輪3連覇、個人戦206連勝など数々の記録を打ち立てた ©JMPA

 こちら案の定「人の幸せ勝手に決めるなや」とわかりやすく炎上。だけど世間の本音はどうなんでしょうか。ああ、あれは以前有働由美子のコラムを書いたときのことでした。とある主婦アカウントの方からこんなコメントを頂いたことがありまして。「有働さんめっちゃ好きだから、結婚して幸せになってほしい」。これね、ものすごいびっくりしたんですよ。だって当時の有働アナ、NHKのエース。私から見たら雲の上どころか大気圏外の超エリート。でもその方は「結婚してないからまだ幸せじゃない」と思ったんだって。

NHKのエースからフリーに転向した有働アナ ©文藝春秋