この来日は、予想だにしていませんでした。
 
 突如渋谷に現れたジャスティン・ビーバーでも、六本木でラーメンを食べてたリアーナのことでもありません。6月21日、中日ドラゴンズ所属のキューバ人捕手アリエル・マルティネスの婚約者、カミーラ・バリャダレス・クラビホが、本国キューバより中部国際空港に舞い降りたのです。

空港で花束を片手にカミーラを迎え入れたアリエル・マルティネス、彼女はそれにキスで応えた

 カミーラとはそもそも何者なのか? 詳細は以前の記事(「“謎のキューバ美女”降臨! 中日アリエル・マルティネスの婚約者、カミーラに独占インタビュー」)に譲りますが、社会主義で職業選択の際に政府に申請しなければならない治世下で、「医学生兼モデル」というとんでもないスペックをキューバ政府から認められた、才色兼備の女性です。現在21歳。

 5月の取材時には「来日の予定はない」と断言していたにも関わらず、何故このタイミングで来日することになったのか? Love Is The Mystery、カミーラを呼ぶの。というわけで、名古屋滞在を謳歌するカミーラに緊急追加取材を敢行。初めて訪れた日本、そして中日ドラゴンズへの印象を聞きました。

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本国キューバではモデルとしても活躍している

「来日の予定はない」と言っていたのに……なぜ日本に?

――ビエンベニードス! カミーラ、ようこそ日本へ! これが初めての来日ですよね?日本はいかがですか?

「ありがとうございます!そうですね、日本に来るのは今回が初めてですが、キューバも同じくらい暑くて日差しも強いので、気候的にはとても過ごしやすいですよ。名古屋の街も、綺麗に手入れされていて、とても美しい都市だと思います」

――5月に取材した際、「来日の予定はない」と言っていましたが、今回はどうして日本に来ることになったんですか?

「学校が終わって夏休みに入るので、アリエルが航空券を取ってくれたんです。元々、2人の間でもそういう話が出てはいたのですが、6月になってからアリエルの提案で瞬く間に決まっていきました。今は彼のマンションで一緒に暮らしています」

――なるほど。名古屋ではどんなスケジュールで1日を過ごしているのでしょうか?

「まず、朝起きて彼と一緒に朝食を摂ります。それから彼が練習の間は私もジムに行ってますね。ナゴヤ球場に行く時もありますが、インターネットで二軍の試合も見られるので、試合の中継を見て。後はスーパーで買い物をしたり、料理をしたり、バルコニーから名古屋の街を眺めたり、YouTubeで動画を見たりしています。昨日ちょうどNetflixに入りました」

――聞いている限り、とても素敵な“バケーション”ですね。

「フフフ、そうですね」

――日本の野球に関して聞かせてください。キューバの野球とは色々と違う箇所があると思うのですが、日本の野球にはどんな印象を持っていますか?

「まず、私達キューバ人にとって、NPBは“世界で2番目の大きなリーグである”ということを強調しておきたいです。だからアリエルにとってNPBへの挑戦はとても偉大な経験なんです。ナゴヤ球場に試合を観に行って、私はその思いをより強くしました。本当に素晴らしいリーグだと思います。あなたの言う通り、練習環境を始め、キューバとはとても違うところが多いですね。悪い印象は何もありません」

――では、あなたが来る前と後でアリエルの成績が全然違うことを知っていますか?(5月30日の時点で打率.091であったが、カミーラ来日以降一時.250まで打率を上げ、8月7日現在.214。)本職の捕手としてではなく、指名打者での出場ばかりですが、やはり貴女の存在は彼にとってかけがえのないものだと数字も証明しています。

「フフフ、そうだといいんですけどね。間違いなく言えることは、私達は互いのサポートを、互いの愛を、以前より必要としているということです。私が彼を支えれば支えるほど、彼はそれ以上の愛を返してくれる。私は彼と出会って、彼が如何に野球を愛しているのかを思い知りました。ですから今では私にとっても野球は大切なものなんです。ただ、彼が捕手での出場にこだわっているのかはよくわかりません。私には本当に仕事の話をしてこないので。でも、彼が絶え間なく捕手のトレーニングも続けていることは間違いありません。例え捕手としての出場が限られていても、です」