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「これまで動かしたカネはどれくらいになります?」

 インタビュアーの黒田勝弘・産経新聞ソウル駐在客員論説委員に、「これまで動かしたカネはどれくらいになります?」と問われると、「数兆円にはなるでしょうね。ただ、生意気な言い方かもしれへんけど、私はある時期からカネ持ちではなく、精神的なリッチマンになりたかったんです」と述懐した。続けて、「今、あなたが当時の証言を残すことには大きな意味があると思う」と言われた許氏は、次のように語り出した。

©文藝春秋

「私はホンマに悪い人間です。胸を張って偉そうに物を語れる人間でもありません。でも、私が逮捕された“2つの事件”については言いたいことがあります」

 その後10時間にわたって、許氏は語り続けた。貧困に喘いだ幼少期のこと。窃盗や詐欺、殺人にまで手を染めた青年時代のこと。そして、自身が関わったイトマン事件と石橋産業事件について――。

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「私にとって『バブル』はつい一週間、一カ月前の出来事みたいです。1991年で私の体内時計は止まっているんですわ」

 インタビューの全文は、「文藝春秋」4月号に掲載されている。

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