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「ゲイにもいい人もいれば悪い人もいる」もちぎさんがゲイ風俗の実態を発信し続ける理由

「ゲイにもいい人もいれば悪い人もいる」もちぎさんがゲイ風俗の実態を発信し続ける理由

「Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース〜」公開収録スペシャル「“普通”ってナニ?」

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 アルバイトしてもその大半を母親に搾取され、自分で使えるお金を稼ぐために始めたゲイ売春が母親にバレて、ゲイであることも受け入れてもらえなかったため、家出して上京した18歳がもちぎさんのターニングポイントになったのだ。売春はよくないことだけれど、もちぎさんの話を聞くとそれが悪いとは言い切れない自分がいる、とりゅうちぇるさんがもちぎさんの置かれていた境遇に深く思いをよせた。

 

 新刊『あたいと他の愛』では、このターニングポイントまでの、苛酷な家庭環境と、その中でもちぎさんを支えた人との出会いが綴られている。

 ツイッターではその生い立ちに共感して、自分の悩みを打ち開けるフォロワーも多いという。「みんながそれぞれ置かれている状況は違うから同じようには言えないけれど、自分がどうやって生き抜いてきたかといえば、それは諦めだった。でもそれは、自分の人生はどうにも変えられないというような後ろ向きな諦めではなかった。今は無理だ、今はできないけどいつかやろうという時間的な諦めと、自分の今の状況では母を支えられないという環境的な諦めから家を出た」という。逃げではなくて、どうしようもないことを諦める、そういう生き方もあるのではないかともちぎさんは提案した。

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 今回の公開収録で、もちぎさんは、ゲイ風俗のことや母親についての今の思い、もちぎさんにとっての「普通とは何か」、これから発信していきたいことについてを語り、会場は大いに盛り上がった。

★このイベントの模様はAbemaTVのAbemaNewsチャンネルにて12月14日(土)21:00-22:00と12月28日(土)21:00-22:00に放送予定です。

番組サイト→https://news-hikigeki.abema.tv
過去の放送→https://abema.tv/video/title/89-64

 

あたいと他の愛

もちぎ

文藝春秋

2019年11月14日 発売

「ゲイにもいい人もいれば悪い人もいる」もちぎさんがゲイ風俗の実態を発信し続ける理由

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