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【中日】期待の鈴木翔太を“父親気取り”で応援すると前向きになれる

文春野球コラム ペナントレース2017

2017/05/17
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選手を勝手に息子と思う新応援方法

 なかなか結果が伴わない今年のドラゴンズ。確かにひどい。スタンドを見ても、ネットを見ても、期待にそぐわない選手に対し、辛らつなるネガティブな言葉が遠い夜空にこだましている。哀しみは哀しみを呼び、悪い空気が積もり積もって、ナゴヤドームにつめかけた、僕らはブチーンとしびれを切らし「もうええよ、ドラゴンズ!」と捨て台詞を吐いて去っていく。

 言いたい気持ちは理解できる。やりきれない思いをぶつけたいのも熱烈なファンである以上、致し方あるまい。だが、心が折れた時こそ、年上も年下も関係ない。こんな時こそ、選手を自分の息子のように見てあげてはどうか。

 選手はみな、一生懸命戦っている。我らができるのは、彼らの成長を信じ、案山子のように見守ること。ヒーローインタビューが無理なら、サンドラでもいい。援護くれの一言でもいい。お前の笑顔を待ちわびる、優しい気持ちで、ナゴヤドームに充満した負のオーラを払拭する、それがこの闇を拭い去るために何より肝要なことではないか。

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 誰もがナゴヤのビッグダディと呼ばれるぐらいの気持ちになれば、このナゴヤを覆う暗いムードも少しは変わってゆくかもしれない。でもまあ、それでも胃がキリキリするような思いをするのだろうな。「良介! その髪なんとかしなさい!」ってね。それもしょうがない。我らはドラ息子たちを愛してしまったのだから。

※「文春野球コラム ペナントレース2017」実施中。この企画は、12人の執筆者がひいきの球団を担当し、野球コラムで戦うペナントレースです。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイトhttp://bunshun.jp/articles/2540でHITボタンを押してください。

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