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ほしよりこさん、将来なりたい女性像が見つかりません。女性にとっての幸せがわかりません。

ほしよりこさんに聞いてみた。

2017/06/07
note

Q 「こうなりたい」と思う女性像が見当たりません。

 ほしさんが20代だったころ、どのような30代、40代の女性になりたいと思っていましたか。まわりを見渡すとちょっとギラギラした「現役の女感」を前面に出した人が増えていて、「こうなりたい」と思う方があまり見当たりません。もちろん、多くの上の世代の方が幸せに暮らしていることは頭では分かっています。しかし、歳を重ねていく中でどんな風に生きるのが幸せなのか分かりません。(23歳・女性)

A 丸ごとの一人を探さなくても良いのでは。

 私が20代だった頃ですが、そうですね、あなたと同じ年の23歳だった頃のことをおぼろげに思い出してみると、正直な話、自分は30歳になるとは思っていなかった気がします。もちろん、このまま生き続けていたらやがて30歳がきてそのうち40歳もやってくるはずでしょう。

 でも23歳の私としては、自分が30歳になって、その後まさか40歳になるとは少しも想像できなかったのです。

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 目の前のことや周りのことで頭がいっぱいだったからか、人生で計画というものをたてたことがなかったからか、未来の自分を予想するのが難しかったのかもしれません。

 そして今もいずれ50歳になってそのうち60歳がくるということを頭では分かっているのに、想像することができません。

 そんなわけで(どんなわけだ)、2ヶ月後とか3ヶ月後とかの約束をするのがすごく苦手です。明日とまではいかなくても来週、何かあって死んでいるかもしれないのになんで2ヶ月後の約束ができるんだろうなあと思いながら暮らしています。

 未来のことについてどんなふうな自分でいたいか、ビジョンを持つのは素晴らしいことだと言われるし、その方向へ向っていけばいずれそのような自分になれるかもしれません。でも私自身は、人は人だから、それぞれの道をトコトコ歩めばいいんじゃないかと思います。この人みたいになりたいという丸ごとの1人を探さなくても、ところどころ出会う人たちの良い部分だけ見習っていけば良いと思います。

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