文章を“縦読み”すると……
一見、好敵手へのエールに思える。しかしよく見てみると、別のメッセージが浮かび上がってくるのだ。ポスターに載っている文章の文頭を縦に読むと「私たちの勝チ」と――。
折しも木下優樹菜が自身の同様の手法で《たかしあいしてる》というメッセージをインスタグラムで発信していたことが明らかになり、“縦読み不倫疑惑”で世間が騒然となっている。バーガーキングの隠れメッセージに気が付く人も多く、SNSには《縦読みこれマジですか》《左の列縦読みして寒気した、、、、》《高度な煽り芸だった(笑)》といった声が次々に上がっている。
このメッセージを掲げた経緯や理由について、バーガーキング秋葉原昭和通店の店長に直撃取材したところ、店長は「本社を通してください」と焦った表情で回答。しかし店員はポスターへの反響について「そうなんですよ~(笑)」と答え、「縦読みの件は意図したものですか?」との質問には笑顔で頷いた。
このポスターについてバーガーキング広報はポスターについて書面でこう回答した。
「これまでたがいに切磋琢磨してきたライバルであるお店へ、敬意を込めてエールを送らせて頂きました。ポスターを見て、何を感じられるか、どのようなご意見をもたれるかは、お客様次第だと考えております。また、お客様がご自身の意見をどのような方法で他人に伝えられるか、あるいは世の中に発信されるかも、お客様次第だと考えております」
バーガーキングとマクドナルドによる“対決”は世界では有名だ。2019年末にはイギリスのバーガーキングが、2019年の1年間に出した「ワッパー(一番大きなサイズのハンバーガー)」のすべての広告に、マクドナルドの「ビッグマック」を隠していたとインスタグラムで公開。つまり、ワッパーはビッグマックを隠せるほど大きいのだと、マクドナルドを挑発したのだ。
マクドナルドも負けてはいない。2016年、フランス郊外に「マクドナルドまで5KM」と書かれた看板と、「バーガーキングまで258KM」という看板を並べて設置し、バーガーキングの店舗数が自社と比べて少ないことを皮肉っている。これ以外にも、2社によるバトルは世界中で行われている。
閉店間近でにぎわうマクドナルドの若い女性店員にもポスターについての質問を投げかけると、こう笑って答えた。
「すごいですよね~、それでずっと混んでるんです。(バーガーキングのポスターは)なかなかですよね(笑)」
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