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夏のボーナスに影響を及ぼす新型コロナウイルス
また、日本の消費税に似た物品・サービス税の引き上げ計画に関しても21年は実施しない予定です。これに対して、昨年10月に消費増税をした日本経済は新型肺炎前に既に大打撃を受けています。2月17日に内閣府が発表した速報値では、日本の2019年10-12月期のGDP(国内総生産)が前の3ヶ月と比べて実質マイナス1.6%、年率に換算してマイナス6.3%となりました。消費増税で痛んでいる経済に対して新型肺炎が襲い、まさに泣きっ面に蜂と言えます。
日本政府もシンガポール政府を見習い、景気刺激策を打ち出さないと経営難に陥る企業も増え、労働者のボーナスや雇用が厳しくなり兼ねません。
家計ができる対策としては、半年分の生活費を普通預金など換金しやすい方法で確保しておくことです。また、夏のボーナスを見込んで買い物をするボーナス払いは控えましょう。ボーナスは毎月の固定給と比べると業績に応じて変動しやすいからです。
シンガポールなど高温多湿の国でも新型肺炎は起きているので、実体経済への影響は予想以上に長引く可能性もあります。できるだけ無駄遣いをせず、給料からバッファーを確保しておくのが吉でしょう。