新型肺炎の世界中への広がりから2月24日から世界の株式市場が大荒れになっています。ダウ工業株30種平均と日経平均は7日間で10%程度下落をしました。東証株価指数などの株価は景気動向指数のうち、実体経済に数ヶ月先んじて上下します。
そもそも日本では、1月の有効求人倍率(求職者1人あたり何件の求人があるかを示す)は悪化し、新規求人数が前年同月に比べ16%減りました。雇用の先行指標となる新規求人は主要産業全てで減り、特に落ち込みが大きいのは製造業で26.1%減、宿泊・飲食サービス業も20.6%減でした。
今回の経済的混乱はリーマン・ショックや東日本大震災を上回るかもしれないとも言われています。2008年9月にアメリカの投資銀行のリーマン・ブラザーズが経営破綻をしたことが引き金となって世界規模の金融危機が発生したリーマン・ショック。2008年年末から年明けまで年越し派遣村が日比谷公園に開設されました。また、2011年3月に起きた東日本大震災でも同様の経済危機が生じました。これらの危機の後には日本人のボーナスを始めとした給料が大幅に減っています。
リーマン・ショックが起こった2008年の平均給与は429.6万円(うち賞与は64.6万円)でした。しかし翌年(2009年)の平均給与は405.9万円(うち賞与は56.1万円)と全体で5.5%マイナスになっています。また、2011年と2012年も震災の影響で前年比0.7%と0.2%の落ち込みが続きました。
また、夏のボーナスに関しては、2009年が前年比マイナス15.6%、2012年が前年比マイナス2.79%と大幅に減額になっているのが分かります。
筆者もリーマン・ショック時に米系投資銀行をリストラされましたが、その時期は同業種での求人がほとんどありませんでした。そのために、猛勉強をしてファイナンシャル・プランナーの最上位資格を取得して独立をしたのです。また同時期にベンチャー企業勤務の夫の会社も銀行からの融資が受けられずに黒字倒産をしました。夫婦で同時期に失業状態に陥ったのです。