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ラッヘルちゃんが亡くなったというニュースは、新型コロナウイルスの脅威が、これまで重症化しにくいとされていた子供にも命の危機をもたらすという事実を我々に突きつけた。いまだ特効薬がない新型コロナウイルスの前では、やはり人類は無力なのか。
だが、それだけに留まらなかった。ベルギー主力紙「ヘット・ラッツェ・ニュース」紙や「ルソワール」紙が、ラッヘルちゃんが死亡するまでには、関係機関の対応に重大なミスがあったことを突き止めたのだ。
病院に付き添うため父親が着替えている最中に死亡
両紙によると、ラッヘルちゃんはガーナ系の女の子。ラッヘルちゃんの姉妹が取材に応じている。27日に発熱した際、自宅療養になったのは、母親が相談したかかりつけ医が「アレルギーだろう」と軽視したからだと証言。咳止め薬を処方され、しばらくは小康状態だったという。
しかし、28日深夜から29日朝にかけて、容体が急変。朝、心配した母親が再びかかりつけ医に電話をしたが、「診察は10時半から。子供は後だ」と断られた。
ラッヘルちゃんの容体はみるみる悪化し、母親は救急に通報。だが、待てども救急車は来なかった。結局、車のない家族のために、近所の知人が車を出すことに。だが、ラッヘルちゃんは、翌30日の午前8~9時ごろ自宅で亡くなった。病院に付き添う予定の父親が着替えている最中だったという。