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「カマトトぶった奴等を見ると、本当に殺したくなります」相模原殺傷・植松聖からの手紙に“反省の言葉”はなかった

「カマトトぶった奴等を見ると、本当に殺したくなります」相模原殺傷・植松聖からの手紙に“反省の言葉”はなかった

2年間に及ぶ文通で何を問いかけてきたのか?

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〈先日、福祉の大学教授達と面会しましたが、本当のバカで呆れています。莫大な社会保障費について尋ねると、「必要な経費だから借金ではない」「お金を一番に考えるのが一番恐いよね」など意味不明で会話になりません。(略)バカは言葉で説明しても理解できませんから、死ぬまでト呆けるつもりでしょうが、いい年こいてカマトトぶった奴等を見ると、本当に殺したくなります〉

 去る3月16日、2016年7月に知的障害者福祉施設「津久井やまゆり園」の入所者を包丁やナイフで襲って次々と殺害し、職員たちにもけがを負わせた植松聖に死刑の判決が言い渡された。植松はわずか数時間の間に殺人事件としては戦後最多となる実に19人を殺害していた。

送検時に笑う植松 ©共同通信社

 植松は「重度障害者は殺したほうがいい、生きていても仕方ない」という主張を続けたが、普通の生活を送ってきた植松がなぜ、突然あのように凶悪な犯行へと至ったのかはわからないままだ。

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植松から突然送られてきた手紙

 冒頭の手紙は植松から和光大学名誉教授、社会学者である最首悟さん宛に一昨年の夏に送られたもの。

 最首さんはこの2年ほど植松と手紙のやり取りを続けている。

 交流のきっかけは植松から突然送られてきた手紙だった。

 最首さんの三女である星子さんはダウン症で重度の知的障害を持っている。そのため、事件が他人事には思えず、最首さんは新聞紙上で「八つ裂きにしてやりたい」と植松を批判していた。

 当時、植松はマスコミや自分を批判した相手に数多くの手紙を送っていたので、手紙を受け取った最首さんは「あ、来たな」と思ったという。

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