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「花の35期」が皮肉な結果に?

 元々、法曹界で検察の35期は「花の35期」と言われてきた。それだけ、優秀な人材が35期に集中していたからだ。黒川、林の両氏以外に、いずれも既に検察官を退職しているが、東京地検特捜部長として陸山会事件を手がけた佐久間達哉氏(法務総合研究所長が最終ポスト)や、消費者庁長官を経て最高裁判事になった岡村和美氏がおり、メディアでの露出度が高い弁護士としては若狭勝氏(元衆院議員)や郷原信郎氏がいる。

若狭勝氏も「花の35期」 ©文藝春秋

 もし、黒川氏も林氏も検事総長にならなければ、特に人材が豊富と言われた35期から、検察トップが輩出されないことになり、皮肉な結果となってしまう。

 次期総長が見通せないという難局に、検察組織はどう向き合うのだろうか。法改正の是非のみならず、検事総長の後任問題も目が離せない。