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《渡部不倫》精神科医が分析「妻を愛していながら、自己愛と性欲はなぜ暴走したのか」

《渡部不倫》精神科医が分析「妻を愛していながら、自己愛と性欲はなぜ暴走したのか」

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自身を「普通の人には許されないことでも許される存在」と認識

「こんなことを不倫相手の女性に対して事も無げに言ってしまえるところを見ると、渡部さんは自分自身を『普通の人には許されないことでも許される存在』と認識している可能性が高そうです。渡部さん自身も、不倫発覚後に妻である佐々木さんから『あなたはどこかで舐めて生きている』と言われたと語っています。これは、特権意識が強く、『自分が特別』という思い込みにとらわれているからでしょう。

 また、性行為の場所に多目的トイレを指定するなど、女性を“性欲を満たす道具”のように扱うのは、『自分自身の目的を達成するために他人を利用する』ことを何とも思わないからです。しかも、そういうぞんざいな扱いによって、相手の女性が傷つくことにも、反感や怒りを抱くことにも考えが及ばないわけで、想像力が欠如しているようです。

佐々木希 ©AFLO

 相方の児嶋さんが渡部さんの代役でラジオ『GOLD RUSH』(J-WAVE)に出演した際に、『人の痛みとか思いやりとか優しさとか、愛とかないんですよ』『浮気した方々だけでなく、スタッフさんとかに対する態度、芸人仲間に対する態度、僕に対する態度も振り返ればダメですよ』と明かしています。こうした証言、さらに渡部さんが『週刊文春』(6月25日発売号)の取材で『本当に自分自身のことしか考えていなかったんです』と話していることも自己愛性パーソナリティ障害の可能性を示唆しているように見受けられます」

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自身の自己愛の傷つきには人一倍敏感

 片田氏によると、「成功者のなかには自己愛性パーソナリティ障害と考えられる人が少なくない」という。一体なぜだろうか。

「自己愛性パーソナリティ障害の人は、自身の自己愛の傷つきに人一倍敏感です。だから、自己愛が傷つくとうつや引きこもりになることもあるのですが、逆に傷ついた自己愛を修復しようとして並々ならぬ努力を重ねることもあります。

 渡部さんは、一浪して予備校に通いながら有名私大を目指していたのに叶わなかったうえ、大学在学中にお笑いの世界に飛び込んだものの20代の頃はまるで売れなかったということです。こうした挫折によって、自己愛が相当傷ついたはずです。それを修復するために自らのタレント価値を高める努力を重ねたことが芸能界での成功につながったのでしょう。この成功は、佐々木希さんという周囲に自慢できる美しい“トロフィーワイフ”を手に入れたことによって頂点に達したのかもしれません」