「4年間の任期を全うする?」に対して……
しかし小池氏の頭はもう政策より政局なのだろうか。国政復帰について選挙翌日の各紙はこうふれる。
《自民党では「都議選の結果や東京五輪の成果次第では、小池氏は再び国政復帰に色気を出すのではないか」(閣僚経験者)と警戒する声もある。》(読売新聞)
テレビ東京の都知事選速報では池上彰氏に「4年間の任期を全うされると約束されますか?」と問われた際、「自分自身の健康をしっかり守っていきたいと考えております」と小池氏は言った。いつもの論点ずらしだったが、珍しく言葉がたどたどしかったのは生々しかった。
さらに具体的な声も。
《自民の閣僚経験者は「大阪府の吉村洋文知事や日本維新の会と組まれると厄介だ」と語った。》(毎日新聞)
どうやらポイントは来年の都議選にあるよう。
そのヒントは実は今回おこなわれた「北区」の都議補選にあった。
都民ファーストの会と自民党が激突
「自民と都民ファ 北区で激突」(東京新聞6月25日)
都知事選では実現しなかった都民ファーストの会と自民党が激突していたのだ。
その経緯がすごい。
都民ファは、小池氏が二階俊博自民幹事長と良好な関係を築いていることから、対決を避けて候補擁立を見送るとの観測が流れていた。しかし「積極的ではなかった小池氏を押し切る形で」元知事秘書の擁立を決めた。
小池氏は「自分の選挙に集中する」と応援に入らない考えを示したという。ルー大柴風に「トゥギャザーしようぜ」ではなかったのである。
おまけに公明党は《都議会では親小池派として都民ファと歩調を合わせるが、補選は反小池派の自民候補を推薦する。》
これに対し《裏切られた形の都民ファ幹部は「都民にどう説明するんだ」と恨み節をこぼす。》
すごい。敵と味方がくっつく「ねじれ状態」。視線が国政にあるからこうなる。
小池百合子記事を追うと、来年もまた都知事選があるかもしれないとやっぱり思えてきました。