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 実はこの民家というのが、白骨死体が発見された名古屋の屋敷と同じく、まさしく豪邸で、庭にはプールがありました。しかし、真夜中に泥酔しながら歩いていた男性の視界には、入っていなかったのでしょう。おそらく、ふらつきながら歩いていった先で足を踏み外し、水の入っていない空のプールに転落。顔から落ちてしまい、命を落としたのではないかと考えられます。

物件の“死角”で起きた悲劇

 この2つの物件に共通しているのは、住人の目が行き届かないスペースがあるほど、広い家だったということ。名古屋の物件も、中目黒の物件も、亡くなった男性が転落した瞬間には、それなりの音がしたのではないかと思います。もし、そのタイミングで住人や近所の人が異変に気づいていれば、救急車を呼び、最悪の事態は回避することができたかもしれません。

 しかし、どちらも遺体の発見まで、それなりの時間が経っています。東京の物件は翌朝でしたが、名古屋の場合は、なんと白骨化するまで見つかりませんでした。

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©iStock.com

 こうした“死角”とも言えるスペースが存在する物件では、住人とは関係のない予期せぬ事件・事故が起き、とばっちりのような形で事故物件化してしまう事例があるのです。

 一方で、豪邸やお屋敷などではない、一般的な物件でも、「立地」や「土地の使い方」によって、事故物件化する確率を高めてしまうケースもあります。次は、そんな“不幸なパターン”について見ていきましょう。

後編に続く