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実は近年、アニメ・ゲーム系の作品を持つ配給元はこれまで以上に海外展開に力を入れている。そこにはビジネスモデルの転換期が関係しているのだという。
「ここのところアニメやゲームに関しても収益構造が大きく変わって来ています。ひと昔前まではDVDやブルーレイの売り上げが一番の収益の柱だったので、どうしてもコアなファン層が多い国内マーケットに注力せざるを得なかった。
ところが最近は配信系の会社へのコンテンツ提供もある程度形になってきています。そうなれば単純に視聴者数が多い海外展開の方が、いろいろな広がりが期待できます。そういう背景もあって社としても海外事業へ力を入れるようになっているんです」(同前)
アニメそのものだけでなく、スマートフォンのゲームアプリと連動したビジネスで収益を上げる作品も出てくるなど、世界を舞台に新たな広がりを見せているのだ。
中国での公開には時間も……
ちなみに海外のもうひとつの巨大マーケット・中国での「鬼滅」展開事情はどうなのだろうか。
「実は中国での映画公開準備にはいろいろと事情があり少し時間がかかっているようです。なるべく早く公開できるようにとは思っているのですが……」(同前)
それでも今回のメガヒットを受けて、配給元の業績アップは間違いない。
最強コンテンツの勢いはまだまだ止まりそうにない。