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国内のヒットを受けて海外展開も視野に
さて、国内でこれだけのヒット作となった作品だけに、次に配給元が考えているのが海外マーケットへの進出である。
業界関係者が言う。
「北米では2021年春の公開に向けて宣伝・広告の準備を進めているところです。特にアメリカでは日本のジャンプマンガの人気が年々高まっている。例えば『ドラゴンボール』などはもとが古い作品ということもあって、原作が日本の作品ということを知らないファンも増えています。ほかに現在連載中のものでも『僕のヒーローアカデミア』のような作品は、日本以上にアメリカでヒットとなっている。
原作を読んだことは間違いなくないだろうお爺さんとかが、キャラクターのTシャツを着ている姿も目にします。要するに、日本のアニメ作品のなかにはそれがある種の“クールなカルチャー”として根付いているものもあるんです」
そんな“アニメ大国”アメリカで、「鬼滅」は再びのメガヒットを狙うことになる。
「前述の作品と比べると北米では『鬼滅』人気はまだ“日本のアニメ好き”というファン層が多く、一般化まではしていない感じです。ただ、2019年春からのアニメ放送で認知度は大きく上がりましたし、可能性は大きく感じる。日本では小学校で『「鬼滅」を見ていないと話についていけない』という話も聞きますが、アメリカでもそういう大きなマーケットを目指したいところです」(前出・業界関係者)