屈辱の真っ赤に染まったナゴヤドーム
ナゴヤドームが開場してかれこれ今年で20年。遡れば中日ファンとなって中日球場、ナゴヤ球場の時代から通い詰めて45年経ったのだが、これほど屈辱的な思いをしたのは初めてだった。
9月10日の対広島戦。日本全国からカープファンが大挙集結し、なんと観客席の半分以上が真っ赤に染まり、ドラゴンズファンの聖域である一塁側内野席にも真紅のジャージを着て応援するカープファンが現れ、一触即発の場面に数多く遭遇したものだった。裏を返せば、ドラゴンズファンがチケットを入手しなかったわけである。いくらチーム成績が振るわないとはいえ、敵チームのファンに本拠地を占拠されるっていうのは本当に情けなく、選手たちへすまないことをしてしまった思いが強く残っている。
#ナゴヤドーム集客アップ大作戦
大手スポーツ紙のネットニュースでも取り上げられたナゴヤドーム不入り問題。今季もユニホーム配布デー以外は集客に苦しみ、どうすればお客が戻ってくるのだろうと苦悩する営業担当のコメントが記されていた。何故多くの野球ファンがナゴヤドームから足を遠ざけてしまったのか? またどうすれば客足は戻るのか? モノは試しとばかりツイッターで「#ナゴヤドーム集客アップ大作戦」なるハッシュタグで呟いたところ、最寄の交通機関の改善、チケット料金値下げ、ドーム内飲食の抜本的見直し等、ファン感覚からすれば納得するばかりの提案がわんさかと投稿された。
ツイートを見て、ドラゴンズファンは今まで随分ガマンもし、耐えてきたんだなと実感。でもドラゴンズが好きだから、ドームに来ちゃうのよ! 応援しちゃうのよ! という無言の嘆きも同時に聞こえてきたように感じたものだった。
私は思う。ドラゴンズファン、球団、そして選手皆が理想とする姿に向かってベクトルを向け合うこと。すなわちドラゴンズ愛をもっての行動が一致すればチームは必ずや強竜軍団へ復活を遂げ、ファンもドームへ足を運ぶはずだと。その手法が問題なのだ。ドームの真下に地下鉄を引っ張る、入場料を半額にする、飲食系を総取替えして名古屋メシを充実させるなんていうのはあくまで理想であって、実現するのはなかなか難しい。真っ白なハンカチにスポイトの中に入っているブルーの液体を一滴一滴垂らし、少しずつ少しずつドラゴンズブルーに染めていく、気が遠くなりそうな話だが、新規ファンを一人増やす、そして縁遠くなったファンを一人戻す、その知恵を働かすべきではないか。