「あ? なに?」「知るかそんなもん」と一方的に激怒。
飯塚被告宅を訪れた昨年8月の動画では、猪原容疑者はこう言い放ち、オートロックの部屋番号を押している。通話に出た女性に「ユーチューバーの直輝と申しますけど」と切り出し、女性に断られると、「あ? なに?」「知るかそんなもん」と一方的に激怒。通話を切られた後は、何度もオートロックのインターホンを押し続けた。行為は更に過激になる。
「なら、直接乗り込んでやるよバーカ」
住人が出てきたタイミングで中に入り、玄関先まで行って鍵がかかったドアノブをガチャガチャ動かす場面まで映していた。
「捕まる前に撤退しますので、ご心配には及びません」
刑法では、「正当な理由がないのに、人の住居もしくは人の看守する邸宅、建造物に侵入した者は3年以下の懲役または10万円以下の罰金」(130条)と定められている。動画を見た警察関係者が呆れる。
「この動画でも、許可なくオートロックのマンション内に入っています。面白半分のユーチューバーの活動が『正当な理由』に当たるとは思えず、このケースでも住居侵入罪に触れる可能性があります」
猪原容疑者は、ユーチューブのコメント欄で、「捕まる前に撤退しますので、ご心配には及びません」と再三にわたって豪語していた。
警察は過激なユーチューバーを「見逃すつもりはない」
だが、過激なユーチューバーの逮捕は初めてではない。2017年には、警察官の前で覚醒剤に見せかけた白い粉をわざと落として逃げた福井県の夫婦が逮捕。昨年10月にも大阪市の服店で、購入した衣類を偽物呼ばわりして因縁をつけ、「へずまりゅう」の名でその様子をアップしていた男も大阪府警に逮捕されている。
別の警察関係者は、こうした過激化するユーチューバーを「見逃すつもりはない」と話す。
「あの連中がやっとるのは正義でも何でもない。弱い立場の人間を虐げてその様子を面白がるか、叩いてもよさそうな奴を見つけて吊し上げてるだけで世の迷惑や。犯罪行為まで平気でするような奴らをのさばらしといたらあかん」
震え上がっている自称ユーチューバーはまだまだいるのではないだろうか。