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史上初の“オンライン被災地お見舞い”で懇談3時間…令和皇室の改革と、懸念される「雅子さまのお疲れ」――文藝春秋特選記事

2021/02/22
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 新年に発表された写真は昭和30年代から昨年まで続いていたご家族の集合写真とは異なり、天皇ご一家と秋篠宮皇嗣ご一家、上皇上皇后陛下ご夫妻が別々に撮られた例のないものだった。

 コロナ禍によって、令和皇室の変革が様々なところで見て取れるようになった。

 上皇上皇后両陛下は「国民と寄り添う」ことを大切になさって来られたが、両陛下はさらに「国民の中に入っていく」ことを望まれていらっしゃるという。だが、あいにく新型コロナ感染拡大のために、昨年は地方へのお出ましの殆どが延期か中止となってしまったことから両陛下のお姿を見る機会がほとんどなかった。

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新年に発表された天皇ご一家のお写真 宮内庁提供

コロナ禍をどのようにお過ごしになっているのか?

 天皇ご一家は、コロナ禍をどのようにお過ごしになっているのか――。昨年春頃には、このような声をよく耳にするようになったが、実際の両陛下は、御所の中から「国民の中へ」入っていこうとされている。そのご様子を取材して、「文藝春秋」2月号に「天皇皇后両陛下『オンラインの行幸』」として執筆した。

 4月に第1回目の緊急事態宣言が出てからの両陛下は、精力的にコロナ関連のご進講を受けられた。専門家による国内外の感染状況や経済への影響、感染拡大によって影響を受ける医療体制や保育、介護など、現状を知る関係者から話をお聞きになっていた。

「新年祝賀の儀」のため皇居に入られる両陛下 ©時事通信社

 両陛下はご進講の時には、メモを取られることが多い。マスクをされてご熱心にメモを取られるお姿は、上皇上皇后の時代には見られなかったから、これも“令和流”と言っていいかもしれない。そのメモは皇太子同妃両殿下時代から数えると何百冊にもなると言われた。