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“吉沢亮推し”に不満を持つ俳優も

 しかし、俳優部門のトラブルは収まらなかった。小出の淫行事件をうけて厳しくなった私生活の締め付けに、佐藤健や野村周平などが反発したという。

「特に野村は素行が悪く、現場で目上の人に敬語を使わないなど問題になっていましたが、売れていたので誰も注意ができなくなっていました。市毛副社長が説得にあたったのですが効果が薄く、2019年の5月から1年間野村を米国留学させたのもその影響があったのではと言われています。

 そして、俳優部門の空気が悪い最大の原因は、事務所をあげての“吉沢亮推し”です。深夜ドラマしか連ドラ主演経験がない俳優が、いきなり大河ドラマの主演ですからね。若いうちから実績を積み上げてきた佐藤や神木にしたらたまったもんじゃないでしょう」(芸能プロ関係者)

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三浦春馬と吉沢亮 アミューズ公式Facebookより

 吉沢亮は野村がグランプリに輝いた2009年の「アミューズ全国オーディション2009THE PUSH!マン」の特別賞をきっかけに芸能界入り。長らくくすぶったが、2017年の映画「銀魂」で注目を浴び、2018年に女性誌の「国宝級イケメンランキング」1位になったことでブレイク。2018年にはNHK連続テレビ小説「なつぞら」にも出演したが、ゴールデンタイムの主演は大河ドラマが初めてだ。

「吉沢にとって兄貴分だった三浦春馬は、大河ドラマの主演を目標にしていました。三浦自身は吉沢の大河ドラマ主演決定を祝福していましたが、実績から言えばその“格”ではない。正直アミューズがかなり推したとしか考えられない抜擢です。順番を飛ばされた佐藤や神木にしてみれば、吉沢推しが面白いはずがありません」(キャスティング会社プロデューサー)

不満分子を切り離した形だが…

 佐藤と神木は、いつまでも混乱が収まらないうえに、後輩を推し始めた事務所に見切りをつけた。そして新会社の社長に就任する千葉常務も、実はアミューズ内の権力闘争に“敗れて”いる。同世代のライバルとして争っていた中西に社長レースで敗れ、新会社の社長の椅子が用意された形だ。彼らは、ここから逆襲に転じることができるのだろうか。

アミューズ本社が入る渋谷の高層ビル ©共同通信社

「佐藤健、神木隆之介の独立の影響についても、アミューズの株主は注視しています。アミューズとしては新事務所に不満分子になりかねないスタッフ、俳優をまとめられて一安心かもしれませんが、アミューズの株主としては納得できなくて当然です。俳優としての評価は極めて高い2人なので、手放したことを後悔する可能性も極めて高いでしょう」(スポーツ紙芸能デスク)

 雨降って地固まるか、より一層はげしい雷雨に見舞われるか。日本最大の芸能事務所のゴタゴタはしばらく続きそうだ。