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トラブルに対応はしたが「イジメには至っていない」

――加害生徒の犯したことは指導でどうにかなる範囲を超えていませんか?

「相当の問題ですよ。ただ、その問題の背景もすぐさま見ないと。単に現象だけ見ても実際にあったわけですから。たまたまいて(イジメに)絡んだ子もいっぱいいるんですよ。ですから指導はしていますよ」

――どの事件に関して、指導を行ったのですか?

「ですから、その公園で(自慰行為を強要した事件)……。爽彩さんが入院するに至ったことについて、子供の間でトラブルがあったから対応していました」

イジメをうけた後の爽彩さんの絵

――イジメがあったということですか?

「さっきから、そこまで至ってないって言ってるじゃないですか」

――イジメがあったから指導したのではないのですか?

「だから指導しましたよ。その時にいたみんなに責任あるだろうということで。子供によっては、何を言ったか分かんないけど調子に乗って言ってたと言う子もいたり。ただ、学校としてはその時の場面だけが問題と捉えてなくて、夜中にLINEでやりとりしてたり、それこそ爽彩さんが出て行こうとしたりとかあった。それはお母さんから聞いたから記憶があるんですけど、そういう一連のことも加害生徒に指導してたんですよ」

「子供は失敗する存在です」「学校としても本当に苦労した」

――自慰行為を強要すること自体が問題だと思いますが。

「子供は失敗する存在です。そうやって成長していくんだし、それをしっかり乗り越えてかなきゃいけない」

――学校の指導によって、加害生徒は反省していましたか?

「僕が生徒に指導した時も、命に関わるんだぞ、どれだけ重大な事をやってるのか、わかっているのかと。素直にまずかったっていう子もいたし、最後の最後まで正直に話せなかった子もいる。公園で以前、小学生とすごく卑猥な話をしていて近所から通報があった問題の子もいたけど、指導しても認めない。自分の子供のやった事に向き合えない保護者もいて、学校としても本当に苦労したのは事実です。逃げ回って人のせいにして自分は悪くないとかではなく、心の底から反省したら本人が立ち直るんだし、そこに気づかせて二度とそういう事をしないようにしないといけない」

飛び込み事件が起きたウッペツ川 ©文藝春秋

――警察の捜査が終わり、2019年7月まで加害生徒の指導を続けたそうですが、爽彩さんとはどのように向き合いましたか?

「爽彩さんのお母さんと話し合っていこうとしたときに、警察の捜査が始まり、対応も制約を受けてしまった。でも、あの一件はやっぱり整理をつけなきゃいけない。そうでないと何も始まらないって事で、どこが悪かったのかを加害生徒に認識させて、今後どうしたらいいのかを考えさせるって事はやりました。入院中の爽彩さんが退院して学校に戻って来た時に二度とこんな事にならないように、その為には色々課題があるという話をしたかったんですけど、突然、転校してしまった。我々の中では、話し合いの場に弁護士を入れてどうするかっていう話だけが残ってしまったのです」