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「車いすに乗っている人が自然に」描いていた理想が実現

――7月公開予定の映画『片袖の魚』にも出演し、活躍の幅も広げておられますね。

猪狩 はい。今までお芝居の役を頂く際は「車いすに乗ってる人」を題材とした内容が殆どでした。本作は特にそうした説明があるわけでもなく、あくまで「自然に職場に車いすに乗っている人が居る」っていう見せ方なんです。

――前回、「車いすを題材としたものだけでなく、普通のバラエティ番組にも出たい」というお話をしていましたね。

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猪狩 車いすに乗っている人や障害を持った方が、あくまでも自然に皆の輪の中に居る、それが当たり前に見えるようにしていきたい。それが私の活動の基本的なスタンスなんです。

 なので今回は、私がずっと描いていたその理想が実現する形になって、すごく嬉しかったですね。

 前回の取材でお話を伺った際の猪狩ともかさん ©文藝春秋

 登場する尺は短めなので、見逃さないように見ていただければ(笑)。

――他方、コロナ禍の影響などもあり卒業の時期が見通しづらい面もあるかと思います。そうした現状をどう捉えていますか。

猪狩 実は、卒業発表後もずっと活動が続いているので「逆に(卒業発表を)なかったことにしちゃえばいいんじゃないか」っていう声も結構いただいて、私もたまに「別にこのままずっと居るのもありなのかな」とか考えたりもするんですけど。でもやっぱりそこは一度決めたことなので。

この1年で作詞に挑戦、私生活にも変化

――去年や今年を振り返って、他にも何か新しい動きはありましたか。

猪狩 やはり作詞に挑戦して、実際に『ファンファーレ☆』という曲として世に出せた、というところですね。ライブの度に、『ファンファーレ☆』の歌詞についてすごく嬉しい言葉を色々な方々から頂くようになりました。

 あとは引っ越して環境が変わりましたね。実家が増築工事をしていたのでしばらく別の場所で暮らしていたんですが、工事が終わったので、最近実家に戻ったんです。なので、これまではすごく散らかってたお部屋も、今は良い感じに綺麗に片付いています。

――YouTubeに動画を上げていくにはうってつけの環境ですね。

猪狩 そうですね。今後は「物を表(画面)に出さない!」っていうのを目標として過ごしていきたいです(笑)。

Zoomで取材に応じた猪狩ともかさん

 裁判が落ち着いてきたらまた動画をアップしていきたいと思っているので、今後も活動を見守ってもらえると嬉しいです。