2021年上半期(1月~6月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。ビジネス部門の第5位は、こちら!(初公開日 2021年6月27日)。
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セルフビルド=自分の家を自分で建てる。そんな面白いことをやってる人が、世界中にいます。そしてもちろん日本にも。
そう聞くと、多くの人が思うでしょう。
「ええ? 素人にそんなことできるわけないじゃない!?」
「いったいぜんたい、どんだけ日数がかかるんだよ!」
「無断でそんな工事して危なくないの?」
「家といっても、せいぜい掘っ建て小屋くらいなんだろ」
はい、これらのセリフは多くの人にかけられました。そう、私も自宅をセルフビルドした一人なのです。
工事期間は6年=2190日! これだけの期間をかけて、家族や友人と自宅を建築しました。そんな私が「自宅をセルフビルドするとはどんなことなのか?」その実情を紹介します。
さて前回から引き続き、色々な人から聞かれるセルフビルドへの質問ベスト5。よく聞かれる質問第2位は……。
よく聞かれる質問 第2位:「自分で家を建てると安くできるの?」
はいこちら! 非常に多くの人に聞かれる質問です。本当に多いです(笑)。みなさん、住宅建築資金ではお悩みなのでしょう。
ではセルフビルドすれば、家は安くなるのか? これはもう、その人次第としか言いようがありません。
私の友人に、アチコチの家の解体現場から廃棄する資材をもらってきて家を建てた猛者がいます。いろいろな現場からもらってくるので、一軒家なのに窓のデザインが全部違います。柱の太さもバラバラで、床も部屋によって違ったりします。ここまで廃材にこだわれば、かなり安くつくでしょう。
逆に、せっかく自分で作る夢の家だからと、使う材木一本一本にこだわりを持ってセレクトし、丹精込めて建築した人も知っています。その人は、窓なんか特注で海外メーカーに製作依頼していました。こうなると当然、材料費が高くなるでしょう。自分の家を自分で作るセルフビルドでは、その人の価値観がダイレクトに表現されるのでしょうね。
阪口家の場合は…
では我が家はと言いますと、材料費に関しては標準的だと思います。基本的には「日本の普通の家程度」の材料を使っています。ただしこだわりもあって、なるべく集成材は使っておりません。集成材とは薄手の材木を接着して太い建材にしたものです。床下地など合板でないと難しい部分は別にして、柱や梁、床板などは無垢材にこだわりました。あと柱はちょっと贅沢に四寸角(12cm角)を使ってます。ちなみに普通の家は三寸五分角(10.5cm角)ですね。