開会式直前の関係者“辞任ドミノ”に始まり、メダル候補のまさかの敗戦やダークホースによる下馬評を覆しての戴冠劇、コロナ禍で開催され、明暗含めて多くの話題を呼んだ東京オリンピック。ついにその長い戦いも閉幕しました。そこで、オリンピック期間中(7月23日~8月8日)の掲載記事の中から、文春オンラインで反響の大きかった記事を再公開します。(初公開日 2021年7月27日)。

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 東京五輪開会式の当日、こちらの記事が話題を集めていた。

『五輪の闇 想像以上』(東京新聞7月23日)

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 オーバーだなぁ。五輪の闇? 開会式で制作を担当した組織委員会関係者が取材を受けた? どれどれ。

「東京新聞」7月23日朝刊の紙面

《現場で1つの演目のストーリーと出演者を固めた後、組織委や都の有力な関係者やJOC(日本オリンピック委員会)サイドから、唐突に有名人などの出演依頼が下りてくる。部内では有力者ごとに「○○案件」とささやかれた。》(東京新聞・同)

 つまりエライ人達から「○○を開会式に使え」という現場介入が多かったという。すいません、やっぱり「五輪の闇」でした。政治利用の祭典でした。

小池百合子の“口利き”演出

 この件に関しては「週刊文春」が4月8日号で森・菅・小池の五輪開会式“口利きリスト”として既にすっぱ抜いていた。

 たとえば小池百合子都知事が「火消しと木遣りを演出に入れて。絶対よ」と組織委側に要望を伝えていたという。

 火消し団体の総元締めである『江戸消防記念会』はもともと自民系の団体だったが、2016年の都知事選で江戸消防会の一支部が小池を支援した。小池氏からすればこのときの「恩返し」であると。これが約4カ月前の記事だ。

 すると開会式では「火消しと木遣り」があったではないか。他では森喜朗案件として市川海老蔵の名があり、文春はこちらも的中。政治利用の答え合わせがたまらなかった。

 そうそう、森喜朗と言えば地元の「北國新聞」で開会式前日に大声でやらかしていた。