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よく「出馬してください」って言われるんですよ

――日本とロシアの間に北方領土問題が横たわっている中で、今後、日露関係はどのように進んでいくべきだと上坂さんは思いますか?

上坂 日本の人に「なんでロシアは嫌いなんですか?」って聞くと、「北方領土を返さないから」って返ってくるんです。でも、逆に言うとそれは、領土問題さえ解決すれば仲良くなれる可能性がある、ということだと思うんです。昔からロシアと日本は、漂流民が流れ着いたりで、付き合いが長いんですよね。

 

――大黒屋光太夫とか……。

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上坂 ロシアに行くと、日本についていいイメージを持ってくれている方がたくさんいるんです。アニメ好きが高じて、高田馬場でメイドカフェを開いたロシアの人もいます。一方で、日本で私のライブに来てくださる方から「ロシア行って来ました」「ロシア語始めました」とお手紙をいただくことも。日本とロシアの中で、少しずつソフトな変化が起きているのかなと感じています。

――ソ連好きという趣味から、さらに広がりそうなお話ですね。

上坂 私のソ連大好き活動の一つが、少しでも日本とロシアの潤滑油になっているならば、うれしいです。ただ、そのあたりを過大に期待されて、よく「出馬してください」って言われるんですよ。それは、ちょっと無理なので、先にお断り申し上げます(笑)。

 

写真=鈴木七絵/文藝春秋 

うえさか・すみれ/1991年神奈川県生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。在学中の2012年1月にTVアニメ『パパのいうことを聞きなさい!』で声優として本格的にデビュー。2013年『七つの海よりキミの海』でアーティストデビュー。“共産趣味”の他にも、昭和歌謡、プロレスなど幅広い趣味を持つ。