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元プリンセスの米国生活、安全確保をどうするか

 ただ、眞子さまの場合は日本国内ではなく米国だ。現地では日本の警察には権限が一切ない。天皇・皇族の外国訪問では、皇宮警察の護衛官が身辺を固めるが、拳銃の携行などは通常認められていない。

ニューヨーク ©iStock.com

「天皇陛下は1983年から85年にかけて英オックスフォード大学マートンコレッジに留学されていますが、昭和天皇の孫という立場で将来の天皇であったことから、身辺警護については日本政府が英国政府に依頼し、ロンドン警視庁の警察官が隣室に常時宿泊してマンツーマンの警護に当たっていました。さらに警察官僚だった末綱隆氏が在英日本大使館1等書記官として渡英し、警護兼相談相手を務めていました。

 末綱氏は皇太子時代の上皇ご一家の護衛を統括する皇宮警察本部護衛部護衛第2課長を務めたことで、上皇・上皇后両陛下や天皇陛下の厚い信頼を得た人物です。そのために英国行きの白羽の矢が立ったというわけです。2004年5月に天皇陛下が記者会見で『雅子の人格を否定するような動きがあったことも事実です』と述べたいわゆる人格否定発言で天皇・皇后両陛下がバッシングにさらされると、翌2005年9月に再び相談相手として白羽の矢が立てられ、宮内庁東宮侍従長に就任しています」(同前)

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 現役の皇族で将来、事実上の国家元首となる立場におられた天皇陛下と、元皇族というお立場になる眞子さまを同列に語ることはできないが、米国にとって同盟国・日本の元プリンセスを完全に無視することはできまい。日本政府としても、眞子さまの身辺の安全確保は看過できない問題だろう。宮内庁関係者が語る。

笑顔で記者会見に臨む小室圭さん ©JMPA

「フォーダム大学は2018年6月、小室さんが8月から留学することをホームページで発表した際、小室さんを『fiance of Princess Mako(眞子内親王の婚約者)』として紹介したことは、現地でもある程度知られているはずです。ですから誘拐や強盗のターゲットにならないとは言い切れないでしょう。

 また、眞子さまのご結婚が当初予定されていた2018年度の予算には結婚一時金として1億5300万円が計上されていました。眞子さまは『一時金はいらない』との意向を示されていると宮内庁内ではささやかれており、法律に規定がないので辞退が可能かどうかは不明なものの眞子さまのご意思を尊重するとともに国民世論も踏まえて皇室経済会議で不支給を決めることはできるかもしれません。

「納采の儀は行えない」への通告もされたが…(朝日新聞2018年8月8日付)

世論に反して結婚にひた走る眞子さま

 ですが、結婚されるのならば元皇族としての品位を保つ必要があるので一時金は絶対に必要となるはずです。ましてや外国で就職したばかりの小室さんと二人だけで初めて民間人として生活するとなれば色々と物入りになります。物価の高いニューヨークとなればなおさらでしょう。

 ただ、儀式を行わないで婚姻届だけ提出するとなると、どのタイミングで皇室経済会議を開くべきなのかも不透明です。先例にならえば、民間人となられてからでは遅いからです。そうなると、小室さんの試験合格で秋篠宮ご夫妻がご結婚に最終的なゴーサインを出されたという公(おおやけ)のアナウンスが必要になるのではないでしょうか」