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ドラフト翌日だから伝えたい。柴原洋、新垣渚、馬原孝浩らを輩出…あなたが知らない「福岡六大学野球」の魅力

文春野球コラム ペナントレース2021

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国立大学でも、プロを目指すライバルたちと戦える

 しかし、大学入学時点からプロレベルの高い力を持っている投手ばかりではありません。もちろん、ポテンシャルの高い選手ほど大学野球へと進みますが、プロ野球や社会人野球、また有名な大学に声のかからなかった選手が多数です。では、なぜそのような選手たちがプロ野球レベルの投手にまでなれるのか。

 それが福六の2つ目の魅力である「野球環境の良さ」であります。先ほども申しあげた通り、年2回、総当たりの全20試合のリーグ戦があります。さらに各大学には専用の野球練習場があり、私立の強豪大学になると、雨天練習場まで完備という、充実の練習環境があります。

 また、各大学の指導者も非常にレベルが高く、柴原洋さんなどの元プロ野球選手が外部コーチとして招かれています。このような野球に集中できる環境で、レベルの高い指導者から野球を教わることで、選手たちの技術は飛躍的に成長します。

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福岡教育大学の硬式野球部時代の筆者

 そして3つ目の魅力が、野球がそれほど強くはない、進学校の公立高校の野球部員でも、福岡教育大学や九州工業大学といった偏差値の高い大学で、勉強と両立しながら野球に打ち込めるという点です。関東や関西の強豪大学が集まっているリーグでは、野球のレベルがとてつもなく高く、全員がプロを目指すような集団です。そんなリーグに国立大学が混じっていることは、東京大学を除けばほぼありません。一方、福六はリーグ自体のレベルが高いにも関わらず、福岡教育大学と九州工業大学といった国立大学が混じっており、しかも、強豪私立に対して勝利をあげるなど、上位に食い込むケースもあります。現ヤクルトの大村選手は福岡の東筑高校という超進学校から、福岡教育大学を経てプロ野球選手となりました。このように、国立大学でも、プロを目指すライバルたちと戦えるのが、僕が思う福六の最大の魅力でもあります。

 ここまで長々と書かせてもらいましたが、今回をきっかけに福岡六大学野球リーグに、そして、大学野球に興味を持ってもらえると嬉しいです。高校野球、プロ野球に負けない熱を持っていますので、ぜひ見に行ってみてください!

 ありがとうございました!!

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