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ドナルド・トランプ 米大統領
「リメンバー・パールハーバー(真珠湾を忘れるな)」

YOMIURI ONLINE 11月4日

 日本訪問に先立つ11月3日、ハワイの真珠湾(パールハーバー)を、就任後初めて訪れたトランプ大統領は、メラニア夫人とともに、旧日本軍に撃沈された戦艦アリゾナの上に立つ「アリゾナ記念館」で献花し、黙祷を捧げた。その後、ツイッターに「リメンバー・パールハーバー」と書き込んでいる。

 トランプ大統領の真意は不明だが、昨年5月にオバマ大統領が広島を訪問した際、「オバマ大統領は日本滞在中、卑劣な真珠湾攻撃について話したか。数千のアメリカ人の命が失われたんだ」とツイートしていた(BuzzFeed JAPAN 2016年5月30日)。トランプ大統領の腹の底には日本に対してどんな感情があるのだろうか? 

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アリゾナ記念館で献花するトランプ夫妻 ©AFP=時事

安倍晋三 首相
「イバンカ氏が主導した基金を強く支持する」

共同通信47NEWS 11月3日

 2日、トランプ米大統領の訪日に先駆けて、長女のイバンカ大統領補佐官が来日した。目的は「国際女性会議WAW!」に出席して講演を行うため。同席した安倍首相は、あいさつで女性起業家を支援する基金への5000万ドル(約57億円)拠出を表明した。

夕食会の会場の前で、イバンカ・トランプ米大統領補佐官の来日を歓迎する市民ら ©時事通信社

 基金の正式名称は「女性起業家資金イニシアティブ」。発展途上国での女性起業家や女性が運営する中小企業のサポートを目的として世界銀行内に7月に設立された。運営は世界銀行が行っているが、ウォール・ストリート・ジャーナルによると、この基金を考案したのはイバンカ氏だという。ただし、運営管理や資金調達には関与していない。なお、5000万ドルの拠出はすでに7月に決定していた(ハフィントンポスト 11月3日)。イバンカ氏の前で安倍首相があらためてアピールした形となった。

 しかし、海外メディアはイバンカ氏に冷たい反応を示している。英ガーディアン紙は「ガラガラ会場に迎えられたイバンカ」と報じた。イバンカ氏がセクハラを含めた女性差別の撲滅を訴えたことに対しては、ツイッターで「まず、自分の父親を何とかして欲しい」という批判が集まっている。過去、トランプ大統領の女性蔑視発言やセクハラを訴える女性が複数出現しているからだ(BUSINESS INSIDER JAPAN 11月7日)。「俺は金持ちで有名人だから、プッシー (女性器を表す俗語)をさわることなんて簡単にできる」という発言はよく知られている(ハフィントンポスト 2016年10月8日)。

 また、イバンカ氏は女性の社会進出を掲げながら、自らのブランド製品を製造している中国などの工場の工員の女性たちが1日18時間労働という過酷な環境で働かされているという報道があるなど、言行不一致の部分も批判されている(『週刊文春』11月16日号)。

 武器購入の代金も、基金への拠出金も、当然日本の税金だ。財源について財務省は「他の予算の削減が必要」と話している(東京新聞 11月8日)。われわれはわれわれの税金の使いみちを注視せねばなるまい。