高校に入ると急に金髪になり、短い丈のスカートを…
「周りから“高校デビューの教科書”と言われていましたね。中学生の頃は長袖にパーカーという地味な恰好をしていましたが、急に髪の毛を金髪に染めたり、パンツが見えるぐらいギリギリの短いスカートを穿くようになりました。その頃からは施設の門限を破り、無断で友達の家に外泊することが多くなりましたね。学校も無断で欠席するようになり、無事に卒業できたかもわかりません。施設で堂々とたばこを吸ったり、友達の障がい者手帳を借りて電車に安く乗ったりと、行動が激しくなっていったんです」(行歩容疑者の幼馴染)
絵に描いたような“非行少女”になっていった行歩容疑者だが、その行為の裏に、寂しさを垣間見せることも多かったようだ。
「施設を出た友達の家を回って、平日の朝7時にインターホンを鳴らし『これから遊ぼう』と言ってくるんですよ。彼氏には『学校さぼって一緒にいようよ』と登校前に訪ねて来ることもありました。彼氏が女友達と話すのを見れば、嫉妬で荒れ狂って『重い』と言われ、振られることもしばしば。それなのに別れたかと思えば、翌日には違う男と付き合っているんです。完全に依存症ですね。高校生になると、一緒に生まれ育った友達が皆施設を出ていくので、いつも『つまらない』と口にしていました」
行歩容疑者は、「1人でいるのに耐えられないタイプ」
行歩容疑者は、典型的な「1人でいるのに耐えられないタイプ」だったという。友達に「金ヅル」と思われてでも、一緒にいたいと思うほど、内面には深い孤独を抱えていたようだ。
「女友達は『飯食う金がないから寿希呼ぼう』と言い、全部奢ってくれるからという理由で寿希を遊びに誘うんです。それをツイッターで『買ってもらった』と投稿することで、また別の女友達が寄ってくる。高校生の頃は地元のうどん屋でバイトしていましたが、ほとんど使わず、自分で食べたいお菓子などはドンキやスーパーで万引きしていました。バイト代は友達のご飯代や化粧品代に消えていきました。『花火をやろう』という話になって金がなければ、万引きしてでも持って必ずやってくる。完全に金ヅルでしたよ。