俳優の山本耕史がきょう10月31日、45歳の誕生日を迎えた。芸歴は赤ちゃんモデル時代を入れると、すでに40年以上になるという。10歳で『レ・ミゼラブル』で舞台デビューしたときからも35年が経つ。
そんな彼が広く世間に知られるようになったのは、『愛という名のもとに』(1992年)、『ひとつ屋根の下』(1993年)と大ヒットドラマにあいついで出演したときだろう。前者では鈴木保奈美演じる高校教師が受け持つクラスの一生徒、後者では車椅子で暮らす6人兄弟の末っ子と、いずれもナイーブな少年の役だった。
堀北真希と「交際0日」で入籍
しかし、それから10年あまりのち、NHKの大河ドラマ『新選組!』(2004年)で新選組の副長・土方歳三を演じたときには、かつてのナイーブなイメージはすっかり消え去っていた。
当人も『新選組!』は一つの転機だったと語る。同作の脚本を手がけた三谷幸喜とはその4年前に舞台『オケピ!』で初めて仕事をした。このときの山本は、自身の追い求める理想の演技になかなか届かず、葛藤の日々を送っていたという。三谷はそんな彼の姿を見ていたらしい。
《そこで、僕の優しそうで真面目そうな見た目のイメージと、実際の僕自身とに、すごくギャップがあると気づかれた。そしてそれが“鬼の副長”と呼ばれた土方歳三にピッタリだと、オファーしてくださったんです》と、山本はのちに明かしている(※1)。
「のめり込み力」のなせるわざ
『新選組!』出演当時、彼は《役者として大事なのは、どれだけ役を作り込めるかだ》として、《なんだかんだいっても役者って役を愛さないと、いいもの作れないと思うんですよね》と話していた(※2)。土方歳三を演じるにあたっても、ゆかりの地をいくつも訪ねて歩いたという。そんなふうに役にのめり込めることこそ、俳優・山本耕史の真骨頂といえる。
山本といえば、それまでたびたび女優と浮名を流しながら、2015年に堀北真希と結婚して世間を驚かせた。このとき、彼が堀北に対し、手紙を40通も送るなど何度もアタックした末にプロポーズを受け入れられ、「交際0日」で入籍したことが話題を呼んだ。これもまた彼の“のめり込み力”のなせるわざではないか。