「“隣の晩ごはん”を復活させようと思って。ところがコロナが全然収まらないから、まだ突撃できてないんですよ。今、ひとさまの家に突然入っていったらメチャメチャ怒られるでしょう。オミ……なんとかっていう変異だっけ? 早く収まらないもんかねえ」

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 そう嘆くのは落語家のヨネスケ(桂米助・73)だ。

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1年半、仕事が殆どない状況

 彼の代名詞といえば、2011年まで、日本テレビの情報番組内のコーナー『突撃! 隣の晩ごはん』でおなじみだった、巨大シャモジを抱えて一般家庭の夕食を覗きに行く姿。

 20年に始めたYouTubeチャンネル「突撃!ヨネスケちゃんねる」で、ぜひそれを復活させたいと思っているが、コロナ禍の中、果たせないでいるという。

「あの番組では5000軒以上お邪魔しました。今も一般のご家庭のご飯を見せてもらう番組はあるけど、たいてい予定調和。僕のは文字通りアポなしの突撃だったからね。おばあちゃんがカメラから逃げ回ったり。その反応がウケたんですよ」

 本業である落語も、コロナでなかなか高座に上がれない時期が続いた。

「1年半、仕事が殆どない状況が続いたので、お金が入ってこなかった。ジッと黙って家に籠っているのは精神的にもキツかったね。涙脆くなっちゃってさ、ドキュメンタリー番組とか観てポロポロ泣いたり……」

離婚した元妻には「ちゃんと謝りたい」

 プライベートでは15年に離婚。今は都内のマンションで一人暮らしだ。

「散々悪さをしましたからね。10年以上家には帰らなかった。まあ、隣の晩ごはんをずっと食べていたということですよ(笑)。

 

 子供が三人いて、上から男、男、女。真ん中以外はもう結婚していて、たまに会って呑んだりします。子供たちからするとシングルマザーに育てられたと思っているはず。今、よく僕と会ってくれるなと思う。でも、嫁さんとは別れてから一度も会ってない。僕は会いたいけど……。

 芸人は“呑む打つ買う”も修業のうち、っていう時代に生きてきたけど、後になるほど申し訳ない気持ちが強くなる。許しては貰えないだろうけど、ちゃんと謝りたい」