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《埼玉・白岡15歳少年暴行死》「小さい魚をきょうだい皆でわけて食べている」 8人きょうだい“ヤングケアラー”だった少年の「凄惨な日常」と「思い出のピース写真」

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genre : ニュース, 社会

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母親は「学校には行かせなくてもいいと思っています」とキッパリ

 子どもたちを学校に通わせようとしなかった母親に対して、周囲から非難の声もあがっていたという。校長や担任も頻繁に颯太くんの自宅を訪れていたが、母親は学校に対して不信感があったと当時のママ友は証言する。

蓮田市から転居後の白岡市の小学校には颯太くんはほとんど通っていなかった ©文藝春秋 撮影:上田康太郎

「下の子たちも幼稚園や保育園に通わせていなかったので、懇親会のときに誰かが指摘したんです。でも『ウチは学校には行かせなくてもいいと思っています』とキッパリいわれました。お母さん自身も小・中学校とほとんど学校に行っていなくて、それでも自力で勉強して、看護師になれた。『だから大丈夫です』と。

 ただ、学校や地域っていろいろ助けになることがあると思うんです。お母さんと連絡がとれる環境だったら、颯太くんの怪我や異変にも誰かが気づけたんじゃないかと思います」

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颯太くんの自宅付近は騒然としていた ©文藝春秋 撮影:上田康太郎

 一家と関係した揉め事は、白岡市に引っ越す以前の蓮田市内の自宅でも数多く目撃されている。颯太くんが何らかのトラブルに巻きこまれた可能性もある。

「内縁の夫であるAさんとは、蓮田の頃から一緒に住んでいました。その頃もAさんは大きな車に乗っていて、仕事は何をしているのかよくわからなかった。家にはAさんの他にもAさんが子分のように可愛がっていた年下のBさんがよく出入りしていて、一時期は一緒に暮らしていました。Aさんの見た目が髪の長い今風なのに対して、Bさんは真面目な感じでした。ある時からBさんはみかけなくなりましたが、その時期には家に警察が何度か出入りしていました」(一家の知人)

颯太くん一家が乗っていたというハイエース ©文藝春秋 撮影:上田康太郎

 当時のママ友によれば、シングルマザーである母親はこれまでも男性関係で苦労をしてきた。

 一時期は、交際男性からのDVがあまりにひどく、その暴力から逃れるために公共機関が提供する“DVシェルター”に避難したこともあったという。

「その男だけでなく、離婚した前の旦那さんと別れる際も随分と揉めていた。看護師の仕事も職場でのトラブルで辞めることになり、金銭面でも随分と苦労するようになっていました。家賃も滞納していて、気づいたら引っ越してしまっていた」

 白岡市内の颯太くんの自宅は今も規制線が張られ、県警の懸命な捜査がおこなわれている。事件の早期解決を願いたい。

©文藝春秋 撮影:上田康太郎

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