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〈W杯優勝〉髙梨沙羅、「父のコーチ契約解除」「メイク批判」…“悲運の五輪”を乗り越えて

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沙羅の入学は取り消せず父とのコーチ契約を解除

「ご両親が日体大出身という縁もあって。ただ2年目からはクラレとは契約せず大学スキー部に所属する約束だったけど、それを反故にされてしまった。彼女の入学は取り消せないから、お父さんとのコーチ契約を(15年夏に)解除した。うちはあくまで学生スポーツをサポートするのであって、プロ選手は認めていませんから。ただ、彼女の人間性は立派だし、学業にも前向きに真摯に取り組んでいました」(髙梨のマネジメントを担当する博報堂は「回答しかねる」と回答)

 ソチまではあどけない雰囲気の髙梨だったが、メイク術が話題になるなど大人の女性へと変貌。スポンサー収入は億を超えるとされ、17年には最高級モデルのベンツGクラスを購入した。

「ただ、そうした行動も『彼女のイメージと違う』と否定的に見られたりもしました」(前出・記者)

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メイクに力を入れるのは、競技への“全力スイッチ”

 報道陣を横目に俯き、カメラを避けるようなそぶりを見せることもあった。

「実は根暗な性格で『注目されることもカメラも苦手』と。それでも取材に答えるのは女子ジャンプの知名度を高めたいから。メイクに力を入れるのも、競技への“全力スイッチ”を入れるためだそうです」(同前)

 

 そうして挑んだ北京の舞台。個人戦に続き、仲間と挑んだ混合団体では“疑惑の計測”でメダルを阻まれた。祖父の島津さんは愛孫を思いやる。

「これからもジャンプを続けてほしいけど、本人次第です。どちらにしても、早く傷が癒えれば……」

 ジャンプでは有利な“向かい風”が、人生の大きな飛躍に繋がると信じたい。

〈W杯優勝〉髙梨沙羅、「父のコーチ契約解除」「メイク批判」…“悲運の五輪”を乗り越えて

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