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加害者を許せるかと聞かれたら、やっぱり許せない

 爽彩さんの死から1年が経ち、事実無根の誹謗中傷を受け、国会で爽彩さんの事件が議論され、旭川市長も代わった。中間報告という1つの節目に母親は最後に声を振り絞ってこう語った。

「今も心が折れそうになったり、この1年は本当にその繰り返しです。誹謗中傷も完全になくなったわけではないし、真相を知りたいと今自分のやっていることが正解かどうかもわからず、ずっと自問自答しています。今後もそうだと思います。

 学校は誰がみてもイジメだとわかる内容だったのに、どうして『悪ふざけ』と言えたのか。なぜ、イジメじゃないって断言できたんだろうっていうのは今でも疑問です。私は娘がすごく苦しんでいたのをずっと目の前で見てきました。亡くなる直前まで苦しんでいて、その時に認めてほしかった。

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 加害者を許せるかと聞かれたら、やっぱり許せないです。イジメは人の命を奪うことがあるんだということを加害生徒たちには自覚して、命の重さを感じてほしいです」

幼少期の廣瀬爽彩さん

 4月15日、第三者委員会が中間報告を発表したことを受けて、旭川市教育委員会、今津寛介市長、遺族の代理人が会見を行った。今後は認定されたイジメと爽彩さんの死との因果関係の調査が行われる。今津市長は第三者委員会に対して最終報告を6月までにまとめるように要請しているが、死亡に至った経緯や学校と市教委の対応などは中間報告すらされていない状況で、大幅な調査の遅れが懸念される。

 母親がふいに語った「取り戻せない虚しさを感じています」という言葉が、記者の耳からいつまでも離れなかった。

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