昨年3月に廣瀬爽彩(さあや 当時14歳)さんの遺体が見つかって1年、そしてイジメを受けてから3年。世間の注目を浴びた“凄惨な事件”が大きな山場を迎えようとしている。
2022年3月27日、イジメの有無の再調査を行ってきた第三者委員会は「イジメとして取り上げる事実があった」として爽彩さんが受けた“6項目の事実”について「イジメだった」と認定。その6項目の詳細が文春オンラインの取材でわかった――。
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6項目の事実について「イジメだった」と認定
昨年2月13日に自宅から失踪し、翌月に旭川市内の公園で雪の中で亡くなっているのが見つかった爽彩さん。文春オンラインでは2021年4月15日から記事を公開し、これまでに爽彩さんが中学入学直後から凄惨なイジメを受けていたこと、失踪直前までそのイジメによるPTSDに悩まされていた事実などを報じてきた。
これらの報道を受けて、昨年4月に旭川市教育委員会はイジメで重大な被害を受けた疑いがあるとして本件を「重大事態」と認定。昨年5月に設置された第三者委員会はイジメの事実確認や爽彩さんが亡くなったこととの因果関係などの再調査を進めていた。
委員会の発足から10カ月が経った3月27日、第三者委員会は旭川市内で母親と弁護団に調査報告を行った。2019年4月から2019年6月までの「事実経過」をまとめた中間報告書を読み上げ、これまで頑なに「イジメと認知するまでには至らない」という認識を示してきた学校や市教委の結論を覆し、6項目の事実について「イジメだった」と認定したことを遺族側に伝えた。
イジメとは無関係と主張していた人物が、加害生徒として認定される
同日、イジメの真相解明を公約に掲げていた旭川市の今津寛介市長はツイッターで以下のようにコメントした。
《女子中学生が亡くなられた事案について、今回、旭川市いじめ防止等対策委員会の報告があり、いじめとして取り上げる事実があったとの調査結果が出されました。私としても以前から、いじめであるとの認識を示して参りましたが、この度の報告によって本事案の真相解明への第一歩となったと考えており、非常に重く受け止めております》
また、3月30日には旭川市教育委員会の黒蕨真一教育長が協議の場で遺族に対して深々と何度も頭を下げ、事件後初めて謝罪した。
「この度、いじめ防止等対策委員会からイジメとの判断を受けました。認知が大幅に遅れ、その間、ご心痛ご心配をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます」