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 今回、第三者委員会がイジメだったとして認定した6項目の事実とは、これまで文春オンラインが報じてきた「爽彩さんとF男とのトラブル」「深夜の呼び出し行為」「先輩女性へのおごり行為」「猥褻画像の要求」「自慰行為の強要」「ウッペツ川での自殺未遂」である。

 文春オンラインが入手した、その“6項目の詳細”には、新たに2人の生徒が「イジメの加害者」だったと記されていた。これまで文春オンラインが報じてきた事件の関係生徒は、爽彩さんと同じY中学校に通っていた2学年上のA子、B男、近隣のZ中学に通うC男、D子、E子の5人だったが、今回の聞き取り調査によって、Y中学校の上級生のF男とG男もイジメを行った加害生徒として認定された。

 第三者委員会の調査結果の詳細は以下の通りだ。

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公園で爽彩さんの身体を触ったことがあった

【爽彩さんとF男とのトラブル】

 2019年4月、爽彩さんは入学直後にF男、B男と知り合いLINEを交換。彼らはオンラインゲームをしながらグループ通話中に、爽彩さんの前で下ネタ話をしていた。F男は個人的なLINEでも爽彩さんと下ネタの会話をし、4月中旬から下旬には公園で爽彩さんの身体を触ったことがあった。

廣瀬爽彩さん

 第三者委員会は当時12歳だった児童の前で極めて卑猥な会話や行為をしたとして、《上級生F男、G男、B男(三名が揃っていない場面も含む)が、グループ通話等において年少女児である本人(爽彩さん)がいる状況でも性的な話題を繰り返したこと、個別のLINE(F男との関係)のやり取りにおいても性的なやり取りがなされたこと、F男が本人と性的な意味での身体接触を持ったことはイジメにあたる》とした。

爽彩さんだけを深夜の公園に呼び出だそうとしていた

【深夜の呼び出し行為】

 2019年5月のゴールデンウィークには、深夜4時頃にF男、B男らにLINEで公園に呼び出された爽彩さんが家を出て行こうとしたところを母親が慌てて止める出来事があった。母親がいくら止めても、爽彩さんは「先輩に呼ばれてるからいかなきゃ」と、パニックを起こしていた。

廣瀬爽彩さんがイジメをうけた公園 ©文藝春秋

 この「深夜の呼び出し行為」について、第三者委員会は《上級生F男、G男、B男が深夜(ないし未明)の時間帯に本人を含めて公園に集まろうという主旨の会話をグループ通話で行ったこと、それを実行していないにもかかわらずそれを本人に伝えなかったことはイジメにあたる》と認定した。つまり、F男、G男、B男は実際には、公園には集まらず、爽彩さんだけ深夜の公園に来るように伝えたことになる。