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「転売のために商品を買い占める人々の規制は難しい」

「毎回これだけの騒動になるのに、販売方法は昔からほとんど変わっていません。マニアは“限定”という言葉に弱いですが、パークで販売される一部の期間限定グッズは、購入出来る個数も限定された上に、入園必須なのでレア度が増しています」(同前)

 吉田さんによると、2021年から実施中の東京ディズニーシー20周年イベント「タイム・トゥ・シャイン!」のように実施期間が1年間と長い場合、品切れになった商品が再販されることもあるが、短期の期間限定商品の場合は、品切れになったまま完売し、再販されないことも多いのだとか。今回のダッフィーグッズは、一部が9日に再販されたが、8日にパークを訪れた人は購入できないなど、販売の公平性が保たれているとは言いにくい状況だ。

「ダッフィーグッズは、発売されるとその日のうちに完売してしまう商品も多いので、あまりの勢いに収集をあきらめたファンもいます。在庫過多をなくすためにパーク側が販売個数を絞っているのかもしれませんが、売り切れる速度が早すぎるが故に、転売も増えるという悪循環になっているのではないかと。

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ディズニーグッズが多数販売されているフリマサイト(筆者撮影)

 正直、私は転売であろう荷物山積みの光景を見るとつらくなるので、新商品発売日はなるべく遅い時間に入園する、販売店舗には立ち寄らないようにするなど自分なりに考えて行動をしています」(同前)

 転売のために商品を買い占める人々を規制できないのか。転売問題に詳しいレイ法律事務所の河西邦剛弁護士は「規制は難しい」と言う。「安く買って、高く売るのは商売の基本。商品の売買は、基本的人権の中の、経済的自由によって守られており規制は難しい。他方で、売主であるオリエンタルランドが、ファンの不満やニーズを汲んで対応することは可能です」(河西弁護士)

 河西弁護士が今回の話題で問題視するのは、ツイッターなどで話題になった、赤ちゃんの人形を使い「お1人様1点限り」の販売制限を無視して複数購入しようとする手口だ。

「SNSで騒がれたように、もし赤ちゃんの人形を使ったことが事実ならば、売主をだまして購入することになります。これは詐欺に当たる可能性があり、オリエンタルランドは被害届を提出することもできるでしょう」(同前)