ロシア軍の侵攻開始から約3カ月。岐阜県に避難してきたウクライナの10歳の少女が、小学校に初登校した。練習を続けていたという日本語のあいさつを教室で披露することになった。
通学準備を進め、母国に残る父とリモート通話
2022年3月、ウクライナ東部のクラマトルスクから日本に避難したエヴァ・マリッチさん(10)。
岐阜県各務原市に住む叔母のスビトラーナさん(39)を頼って、母・ナタリヤさん(32)ら家族4人で避難してからすでに2カ月。この間、ボランティアが開いてる日本語教室に通ったり、エヴァさんの妹・ミアちゃん(3)が幼稚園に通い始めるなど、日本での新生活が始まった。
5月16日、エヴァさんが小学校に初登校する日を迎えた。
伯母のスビトラーナさん:
ランドセルは日本語の学校の先生にもらった。水筒はエヴァが自分で選んだ
この日のために、好きなピンク色で新しく買い揃えた筆箱や給食袋。
生後11カ月の時から付けていたピアスは…。
伯母のスビトラーナさん:
きょう10歳で初めて外しました
日本の学校のルールを守るため、初めて外した。
エヴァさんは2022年3月まで、クラマトルスクの小学校に通っていた。
しかし、ロシアの軍事侵攻により、近くの駅がミサイル攻撃を受けるなど生活は一変。
エヴァさんの父親は、今もクラマトルスクで警察官として街の治安を守り続けている。そんな父親にエヴァさんは、リモート通話で日本語の自己紹介を何度も披露していた。
エヴァさん:
(日本語で)こんにちは、私はエヴァ・マリッチです。ウクライナから来ました。よろしくお願いします
父親:
すごいね、うれしいよ
大好きな算数の授業で花丸 得意のダンスで早くも人気者に
16日午前7時半。エヴァさん、いよいよ出発だ。初登校は日本で生まれ育ったいとこのニコラスくん(小2)と一緒。
校長から大好きな算数の教科書を受け取ると興味津々。そして、言葉で困った時に使う翻訳機も手渡された。